【MGC女子】一山麻緒 2位で涙のパリ切符「一番嬉しい2位」2大会連続五輪 夫・鈴木健吾は無念棄権

2023年10月15日 10:34

マラソン

【MGC女子】一山麻緒 2位で涙のパリ切符「一番嬉しい2位」2大会連続五輪 夫・鈴木健吾は無念棄権
<MGC女子>五輪出場を決め涙する一山 (撮影・白鳥 佳樹) Photo By スポニチ
 【マラソングランドチャンピオンシップ ( 2023年10月15日    東京・国立競技場発着の42・195キロ )】 24年パリ五輪男女マラソン代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」が15日、東京・国立競技場発着で行われた。一山麻緒(26=資生堂)が2時間24分43秒(速報値)で2位に入り、代表に内定した。
 「雨で大変な天気の中、沿道でたくさんの、本当に大きい声援くださった皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。今まで陸上してきた中で一番嬉しい2番でした」

 前回覇者の前田穂南(天満屋)が先頭でけん引したが、24キロ過ぎ、一山がスパート。細田あい(エディオン)と並走し、先頭グループで進んだ。さらに33キロ過ぎで再びスパート。細田を離した。終盤の給水で自前のドリンクを取り損ねるアクシデントがあったが、冷静に水のカップをとって水分補給した。

 終盤38キロ過ぎで鈴木優花(24=第一生命グループ)に抜かれたが、そのまま食らいついた。

 男子に出場した、2時間4分56秒の日本記録を持つ夫・鈴木健吾(富士通)は序盤から本来の切れがなく、早々に集団から脱落。12キロ手前で歩き出すと、そのまま棄権した。

 21年東京五輪で8位入賞。昨年12月に肋骨を疲労骨折し、今年3月の東京マラソンでは2時間31分52秒で全体14位、日本人7位で涙を流して悔しさをにじませた。それでも4月から段階を踏んで練習を積み、6月には仙台国際ハーフ、函館マラソンのハーフでとともに連覇と状態を上げてきた。

 出場選手最高の2時間20分29秒の自己記録を引っさげての出場。約1年7カ月ぶりのマラソンとなるが「東京五輪を目の前で見て、次は自分もこの舞台で走りたいという思いが強くなった。2枠を狙っていきたい」と言葉に力を込めていた。

 「どんなレース展開になっても、最後はパリの切符を必ず手にすることだけを頭に入れて練習してきた。MGCのコースに似せたコースを実際に使って。大事なポイントはやってきた。あさっては勝つだけを思って走りたい」とコース攻略に自信を見せていた。

 21年に鈴木と結婚。昨年7月の世界選手権では、2人とも直前で新型コロナ陽性となり、棄権。ここまで思うように走れない時期もあったが、五輪を目指して高め合ってきた。「(鈴木と)パリには一緒に行きたいね、と話している」と夫婦での五輪出場を誓っていた。

 ▼パリ五輪への道 MGC上位2人がまず決定。残りの1枠は、MGCファイナルチャレンジで争う。男子は12月の福岡国際、来年2月の大阪、同3月の東京、女子は来年1月の大阪国際、同3月の名古屋ウィメンズが対象大会。男子は2時間5分50秒、女子は2時間21分41秒の設定タイムを突破した記録最上位選手が代表に決まる。設定タイム突破者が出ない場合は、MGC3位の選手が代表となる。

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