金哲彦氏 選手層の差が出たレースも経験に意義がある

2023年10月15日 04:30

駅伝

金哲彦氏 選手層の差が出たレースも経験に意義がある
5キロ地点、力走する京産大、立命大の選手たち(撮影・木村 揚輔) Photo By スポニチ
 【第100回箱根駅伝予選会 ( 2023年10月14日    陸上自衛隊立川駐屯地~国営昭和記念公園=21・0975キロ )】 【金哲彦の目】関東以外の参加校では京産大の27位が最高で、13位の山梨学院大とは14分35秒の差があった。1キロ平均のペースで見てみても山梨学院大が3分1秒95なのに対し、京産大は3分6秒10。1キロで4秒15違うということは、全く別のレースを走っていたも同然だ。
 1区間20キロを超す箱根駅伝に合わせて普段からフルマラソン並みの練習を積んでいる関東勢に対し、関西勢や地方の大学は20キロ以上の走り込みはほとんどしていない。今回のレースでも京産大や立命大の選手たちは10キロまでの5キロは14分台で走っていたのに、15キロ以降は一気に15分台後半まで落ち込んでいる。付け焼き刃の練習で20キロを走るのはやはり無理で、レース前から多くの人が指摘していた通りの結果となった。

 ただ、関東以外の学校が箱根の予選会を経験した意義は大きいし、恒久的な全国化の実現に向けての第一歩となったことは間違いない。本気で箱根を目指すためにはまず選手層を厚くすること。20キロを走れる選手を10人そろえるにはその倍以上の選手が必要になる。練習も20キロを前提にゼロから始めなくてはならないが、来年以降も全国化を続ければ何年か先にはきっと予選を突破する学校も出てくるはずだ。(駅伝マラソン解説者)

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