東農大11位 10年ぶり箱根!スーパールーキー・前田 日本人トップ9位でけん引

2023年10月15日 04:30

駅伝

東農大11位 10年ぶり箱根!スーパールーキー・前田 日本人トップ9位でけん引
ガッツポーズする日本人1位でゴールした東農大・前田(撮影・木村 揚輔) Photo By スポニチ
 【第100回箱根駅伝予選会 ( 2023年10月14日    陸上自衛隊立川駐屯地~国営昭和記念公園=21・0975キロ )】 初めて全国に門戸が開かれた予選会は史上最多57校が参加して行われ、古豪・東農大が11位に入り、14年の90回大会以来10年ぶり70度目の本大会出場を決めた。スーパールーキーの前田和摩(1年)がハーフマラソンのU20日本最高記録に1秒と迫る1時間1分42秒で日本人トップの9位とけん引。出場枠が例年から3校増えた100回の節目に名物の「大根踊り」が帰ってくる。上野裕一郎前監督(38)が解任されたばかりの立大は6位で2年連続切符を獲得。関東以外の11校では京産大(京都)の27位が最高成績だった。
 「大根踊り」の後押しを受け、東農大の前田がギアを上げた。中盤までは日本人の第2集団で待機。44分6秒で15キロ地点を通過した直後、はじけるように飛び出した。留学生に割って入り、日本人トップを力走していた吉田礼志(中央学院大)を20キロ付近で抜き去った。日本人最上位の9位でゴール。チームの10年ぶり箱根切符獲得に貢献し「チームが通るように1秒でも稼ぎたかった」と振り返った。

 初のハーフマラソンで1時間1分42秒の快走。20年に三浦龍司(順大4年)がマークしたハーフマラソンのU20日本記録まで1秒に迫った。3年前の三浦は平たんな立川駐屯地周回コースが舞台。今回は終盤に激しい起伏があり、記録の価値も高い。6月に初の1万メートルでU20日本歴代2位の28分3秒51をマークしたスーパールーキーが真価を発揮した。

 中学まではサッカー少年でポジションはDFだった。陸上部にかり出された駅伝の好走により人生が変わった。兵庫の名門・報徳学園高から勧誘を受け、本格的に陸上を始めた。高校3年時には高校総体5000メートルで日本人トップの4位と順調に開花した。東農大への進学はまだ無名だった高校1年の頃から熱心に誘ってくれたからだったという。

 将来の目標はマラソンでの世界選手権、五輪出場で「箱根は一つの大きな目標だが、通過点でもある」と言い切る。箱根路での希望区間はエースの集う2区。「他大学の強い選手と勝負がしたい。箱根での大根踊りも楽しみです」と笑った。2カ月半後の本番でも強豪校のエース格に割って入るポテンシャルを秘めている。

 ◇前田 和摩(まえだ・かずま)2005年(平17)1月16日生まれ、兵庫県出身の18歳。報徳学園で本格的に陸上を開始。22年全国高校総体の男子5000メートルで日本人トップとなる4位入賞。今年5月の関東インカレ男子2部5000メートルは4位だった。自己ベストは5000メートルが13分56秒65、1万メートルが28分3秒51。国際食料情報学部食料環境経済学科1年。1メートル77、55キロ。

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