【MGC女子】パリ内定の一山麻緒 途中棄権の夫思い、涙こらえる 「最後まで夫婦でパリに行きたいと」

2023年10月15日 13:22

マラソン

【MGC女子】パリ内定の一山麻緒 途中棄権の夫思い、涙こらえる 「最後まで夫婦でパリに行きたいと」
<MGC>2位でゴールし、パリ五輪内定を決め、感極まる一山(撮影・木村 揚輔) Photo By スポニチ
 【マラソングランドチャンピオンシップ ( 2023年10月15日    東京・国立競技場発着の42・195キロ )】 24年パリ五輪男女マラソン代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」が15日、東京・国立競技場発着で行われた。一山麻緒(26=資生堂)が2時間24分43秒で2位に入り、代表に内定した。
 前回覇者の前田穂南(天満屋)が先頭でけん引したが、24キロ過ぎ、一山がスパート。細田あい(エディオン)と並走し、先頭グループで進んだ。さらに33キロ過ぎで再びスパート。細田を離した。終盤の給水で自前のドリンクを取り損ねるアクシデントがあったが、冷静に水のカップをとって水分補給した。38キロ過ぎで鈴木優花(第一生命グループ)に抜かれたが食らいつき、最後のトラックでは細田に猛追を交わして逃げ切った。鈴木が優勝、2位に一山、3位に細田が入った。

 男子に出場した、2時間4分56秒の日本記録を持つ夫・鈴木健吾(富士通)は序盤から本来の切れがなく、早々に集団から脱落。12キロ手前で歩き出すと、そのまま棄権した。鈴木は「(東京五輪の後に)次は一緒にということで4年やってきて。僕は獲れなかったけど、有言実行の妻は誇りに思う。僕も最後1枠あるので一緒にいけるように頑張りたい」とファイナルチャレンジを見据えた。

 レース後の会見で一山は鈴木について「この2年間は私が走ることに対して、いいかなと思ったりすることも増えて。もうちょっと走りたくないなと思うことが増えたときに、彼がいてくれて。彼から一緒に頑張っていきたい、パリに向けて一緒に頑張っていこうという声かけや支えが今日まであった。走っている時も最後まで夫婦でパリに行きたいという思いで、今日も走りました」と涙をこらえながら語った。

 2人は21年に結婚。昨年7月の世界選手権では、2人とも直前で新型コロナ陽性となり棄権するなど思うように走れない時期もあったが、五輪を目指して高め合ってきた。大会前、一山は「(鈴木と)パリには一緒に行きたいね、と話している」と夫婦での五輪出場を誓っていた。

 ▼パリ五輪への道 MGC上位2人がまず決定。残りの1枠は、MGCファイナルチャレンジで争う。男子は12月の福岡国際、来年2月の大阪、同3月の東京、女子は来年1月の大阪国際、同3月の名古屋ウィメンズが対象大会。男子は2時間5分50秒、女子は2時間21分41秒の設定タイムを突破した記録最上位選手が代表に決まる。設定タイム突破者が出ない場合は、MGC3位の選手が代表となる。

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