昨季の4つからすでに11…佐々木朗希 暴投数の増加は進化の証?

2023年07月19日 08:00

野球

昨季の4つからすでに11…佐々木朗希 暴投数の増加は進化の証?
ロッテ・佐々木朗希(左)と佐藤都志也 Photo By スポニチ
 「令和の怪物」ことロッテ・佐々木朗希投手が、2年連続ファン投票1位で今夏もオールスターゲームに出場する。今季は右手中指にできたマメの影響でマウンドを離れた期間があったものの12試合に先発して7勝2敗、防御率1・48、奪三振121と、完全試合を達成した昨季以上に無双ぶりを発揮している。
 昨年の球宴は1回1失点だったが「今年はしっかり抑えにいこうかなと思ってます」と話しており、快投が期待される。そして2021年の第1戦で巨人・ビエイラがマークした163キロのオールスター最速記録の更新も期待大だ。

 佐々木朗の相棒といえば完全試合を達成した最年少バッテリーとしてギネス認定された松川のイメージが強く、昨年は一緒にオールスターゲームにも出場した。だが、今季、2人がコンビを組んだのは4月6日の日本ハム戦だけで、現在は将来を見据えて2軍修行中。以降は佐藤都が女房役を務めている。佐藤都は佐々木朗が1位指名された19年ドラフト2位の同期生でもあり、21年5月のデビュー戦、そしてプロ初勝利を挙げた阪神戦でも捕手を務めている。

 ただ、佐々木朗の暴投数が昨季の4から、すでに11と激増しているため、一部ファンからは松川待望論の声も出ている。だが、暴投数が増えたのは捕手にだけに原因があるのだろうか?佐藤都は暴投について「変に、こうしよう、ああしようと話すのは(朗希の)ストレスになるので、僕の中で予備動作やブロックというところに重点を置いている」と自身の責任としているが、昨季は全投球の5・3%にすぎなかったスライダーの割合が今季は12・8%に増加。さらにフォークについて吉井監督は「ワンバウンドでいい。高くなってやられていたので、わざとワンバウンド投げている」とも話しており、暴投につながる要因は増えている。

 金沢バッテリーコーチは「捕手が止めるのは大前提。都志也にはいろいろな準備をさせているけど、あれだけのスピードがあり、サイドに変化されたら反応は難しい。それだけが今季の朗希は凄い」と証言した。6月27日のオリックス戦では1試合4暴投を記録したが、7月11日の同戦では14三振を奪いながら暴投、捕逸はゼロと修正されたこともあり、金沢コーチは「そうやってバッテリーとして成長していってくれれば」とうなずいた。

 NPBのシーズン暴投数の歴代記録を見ると、1位が新垣渚(ソフトバンク)25、2位は石井一久(ヤクルト)20、3位が村田兆治(ロッテ)17、5位には野茂英雄(近鉄)15と名投手の名が並ぶ。捕手泣かせの暴投数の増加は裏を返せば、佐々木朗の進化の証とも言えるのでないだろうか。(記者コラム・大内 辰祐)

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