エンゼルス・大谷 吠えた3戦連発35号 22年ジャッジ超え視界60発ペース ヤ軍ファンも熱狂

2023年07月19日 02:30

野球

エンゼルス・大谷 吠えた3戦連発35号 22年ジャッジ超え視界60発ペース ヤ軍ファンも熱狂
<エンゼルス・ヤンキース>7回、大谷は同点2ランを放ち雄叫びを上げる(撮影・沢田 明徳) Photo By スポニチ
 【ア・リーグ   エンゼルス4ー3ヤンキース ( 2023年7月17日    アナハイム )】 エンゼルスの大谷翔平投手(29)が17日(日本時間18日)、ヤンキース戦に「2番・DH」で出場し、7回に2年ぶり6度目の3試合連続となる同点の35号2ランを放つなど今季7度目の「サイクル未遂」となる3安打2打点。95試合目で昨季の本塁打数を超え、ほぼ年間60発ペースとした。チームは延長10回サヨナラ勝利。8月1日(同2日)のトレード期限を前に移籍先候補の一つである名門球団に強烈なインパクトを残した。
 感情が解放された。こんな姿をファンは求めている。華麗なバットフリップを決めた大谷は、アッパーカットのように右拳を突き上げた。何度も吠えながらダイヤモンドを一周。4万1180人の大観衆のどよめきは止まらない。自然と「MVP」コールが起きた。

 「今までグラウンドで見た中で最も感情があふれていた。信じられない。スーパースターはいつでもそうだ」

 フィル・ネビン監督が激賞したのは2点を追う7回2死一塁。2番手右腕キングの96・9マイル(約156キロ)の直球を捉えた。両リーグトップ独走の35号同点2ラン。試合内容が悪くビハインドの展開だったため、無表情でベースを回った33、34号とは対照的に感情がほとばしった。今季初、自身6度目の3戦連発。延長10回に殊勲のサヨナラ打を放ったステファニクも「信じられないスイングだった」と大興奮だった。

 初回に右前打で、3回は左中間二塁打。5回2死一、三塁で3試合連続の申告敬遠で歩かされた際はヤ軍ファンからもブーイングが起きた。三塁打なら自身2度目のサイクル安打達成だった9回は空振り三振。95試合消化時点での7度目の「サイクル未遂」は2130試合連続出場の当時世界記録を樹立して「アイアンホース(鉄の馬)」と呼ばれたヤ軍OBルー・ゲーリッグ以来2人目の快挙だ。

 衝撃の一発が飛び出た瞬間、昨季にア・リーグ新の62発を放ち、現在は右足親指の負傷から復帰を目指してチームに同行しているヤ軍のジャッジも一塁ベンチであぜんとした表情を浮かべた。ヤ軍ファンの度肝を抜き、これで95試合目で早くも昨季の本塁打数を上回り、年間59・7発ペース。大台の60発、その先にあるジャッジの記録を更新する可能性も十分にある。

 試合前には右手中指爪が割れて途中降板した前回14日(日本時間15日)の登板後から控えていたキャッチボールも再開し、順調な回復ぶりを見せた大谷。8月1日(同2日)のトレード期限を前に、強豪チームへの移籍をにおわせる報道合戦は過熱するばかり。スタンドにはヤ軍の帽子を合成させた大谷の写真パネルを掲げるファンもいた。移籍先候補に挙げられる名門球団との直接対決で見せた活躍。“トレード狂騒曲”は続く。(柳原 直之)

 ≪3戦連発は日本勢最多2年ぶり6度目≫大谷のメジャーでの3試合連続アーチは自己最長タイで、21年6月27~29日以来2年ぶり。通算では6度目となり、他には2度記録した松井秀喜(ヤンキース)しかおらず日本勢の最多を独走している。日米を通じて自己最長は日本ハム時代の16年5月4~17日の5試合連続。また、1試合3安打以上は今季12度目で早くも昨季に並ぶ自己最多。

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