松本人志裁判 まず文春側に立証責任 弁護士が解説「相当程度、証言を取ってきたり、積み重ねないと」
2024年01月23日 16:37
芸能
訴えを起こしたのは松本個人で、野村氏は「基本的に今の枠組みからいくと、証明しなければならないのはまず文春側なんですね」と、まずは文春サイドに立証責任があると解説。「文春の方の側が公益性とか公共性…ここは認められるにしても、真実相当性と言っていますけど、真実に足りると思った、真実だと信じた取材をしたという証拠をどんどん出していかなければいけない。そのことが、裁判官が合理的疑いを差し挟む余地のないくらいまでしっかり証明されると、初めて文春側の違法性がなくなるということで、まずは文春側です」と続けた。
また野村氏は、電気の付いていない電光掲示板を例に解説。「電光掲示板に、赤(いランプ)をどんどん付けていく形になる。真実だ、真実だ、真実だ…という証拠を出していく。おおむね赤いものが付いたという状態にならないと、文春は勝てないんです。半分以上であれば勝てるというわけではない。ほぼ8割から9割くらい赤が付かないとダメなんです」。その上で、「“そうじゃないよね”という証拠を松本さんの方が出して、押し返して、それを6割くらいのところまで押しとどめてしまうと、松本さんの方が勝つという、そういう構図になります」と見通した。文春サイドについては「相当程度、証言を取ってきたり、周りの人の証言を積み重ねていかないといけない」とした。
吉本興業は22日、週刊文春の発行元、株式会社文芸春秋などに対し、名誉毀損に基づく損害賠償請求及び訂正記事による名誉回復請求を求める訴訟を起こしたと公式サイトで発表。同サイトに掲載された松本の代理人弁護士のコメントでは、「今後、裁判において、記事に記載されているような性的行為やそれらを強要した事実はなく、およそ『性加害』に該当するような事実はないということを明確に主張し立証してまいりたいと考えております」と、今後の方針を明らかにした。
訴えを受け、週刊文春編集部はコメントを発表。「一連の記事には十分に自信を持っています。現在も新たな告発者の方々のお話をうかがい、慎重に裏付け取材をしております。提訴によって萎縮することなく、今後も報じるべき事柄があれば、これまで通り報じてまいります」としている。