心不全のため6日に死去した世界的指揮者の小澤征爾さん(享年88)の訃報から一夜明けた10日、国内外で追悼の輪が広がった。
小澤さんの音楽に若い頃から触れていたという米国出身の日本文学研究者、ロバート・キャンベル氏(66)は「彼が師事したカラヤンやバーンスタインとも違う、情熱的ではあるけど非常に正確で、隅々までバランスの取れた重厚な演奏でした」としのんだ。80年代にハーバード大大学院に進学すると、隣町のボストン交響楽団の音楽監督として小澤さんがいた。身銭を切って演奏会に通ったといい「指揮棒を必ずしも使わず、素手で指揮をしていて、まるで体が楽団と一体になっているような印象がありました」と振り返った。