北河内お笑いコンクールはやらせ? 元プラマイ・岩橋“告発”から波紋 審査委員長は「全くない話」

2024年02月26日 04:00

芸能

北河内お笑いコンクールはやらせ? 元プラマイ・岩橋“告発”から波紋 審査委員長は「全くない話」
プラス・マイナスの岩橋良昌 Photo By スポニチ
 元お笑いコンビ「プラス・マイナス」の岩橋良昌(45)がSNSで大阪府交野市の「北河内新人お笑いコンクール」についてやらせ疑惑を告発し、昨年の第3回大会決勝で審査委員を務めた同市の山本景市長が疑惑を認める投稿を行ったことで波紋が広がっている。これに対して主催の同市商業連合会と、審査委員長を務めた構成作家は全面否定。言い分が真っ向から食い違う形になっている。
 疑惑のきっかけは岩橋のSNSでの告発。1月末に「主催の作家に事前に“この大会はよしもとが主催してるからよしもと以外の芸人は優勝させんといてな”といわれゲンナリ」と投稿。その後、投稿は削除されたが、2月には「ヤラセやのに」などとつづった。
 コンクールは2020年にスタート。過去3回行われ、岩橋は全回で審査員を担当。優勝にあたる「最優秀新人賞」は3回とも吉本興業所属の芸人が受賞してきた。

 岩橋の告発を受け、山本市長が「審査員を務めましたが、“ヤラセやのに”は真実です」などと投稿。「他の審査員の点数が意味をなしてませんでした」とも指摘した。本紙の取材に応じた山本市長は審査結果について、企画・プロデュース、審査員長を務めていた構成作家の前田政二氏が「1人で集計していた」と説明。そのため「他の審査員が何点つけたかを私は知らないし、逆に他の審査員は私がつけた点数を知らない」と話した。

 その上で、大会の「実質主催者」の立場にあった同氏が控室で「“吉本以外は勝たせない”と言っていた」とも主張。実際に優勝したのが吉本所属の芸人だったことなどを踏まえ「やらせちゃうんかいという話」とした。

 一方、主催の交野市商業連合会相談役でコンクール実行委員会の西川登志雄委員長(61)はスポニチ本紙の取材に、「200%ない」とやらせを否定。市長の投稿については「商業連合会としてこれまでいろいろな事業を一緒にやってきたのでとても残念」とした。

 前田氏もやらせを「全くない話」と否定した。前田氏によると、山本市長が参加した第3回大会決勝の審査員は5人。審査員は、持ち点100点で出場者のネタを評価するとともに、点数に関係なく優勝にふさわしいと思う出場者2組に、順位をつけた上で投票。2つの結果をもとに優勝者を決めたという。

 集計作業については「市の職員や実行委員会のボランティア6、7人で行っていた」とし、自身は発表された集計結果をホワイトボードに書き出す書記役を担当。集計過程に同席していた山本市長に「“このコンビが優勝でいいですか”と確認した」という。

 山本市長が「点数が意味をなしていませんでした」とした点についても言及。票の集計結果を書き出す際に、市職員が審査員全員の投票の結果を発表する前に、過半数となる3人の票が1組に集まった。その段階で、点数の集計結果も踏まえ優勝者が決定したため、山本市長を含め残りの審査員が投じた票について取り上げなかったことから「誤解が生まれたのかもしれません」と推測した。

 吉本所属以外の出場者を優勝させないようにとの趣旨の発言をしたことについては「第1回の時に、プラス・マイナスと“第1回から吉本以外が優勝したら、全面協力しているのに吉本ずっこけよるやろうな”と笑い話として話した」と説明。「それを岩橋が自分の中で忖度(そんたく)ととったのかも分かりません」とした。その上で「同じ交野市出身の岩橋をずっと可愛がってきた。精神的に不安定な今、体のことが心配です」と話した。

 吉本は「協力」の形で大会を支援。市は後援に入っており、山本市長によると、市が事業費の補助をしていた。市民の税金が投入された大会だけに、今後の行方が注目される。


 ▽北河内新人お笑いコンクール プロ・アマ問わず、結成8年目までのピン・コンビ・グループが出場可能。参加費は500円。優勝者には賞金10万円と副賞などが贈られる。第1回から吉本興業が「協力」として大会を支援。昨年行われた第3回の入場料は前売り2500円、当日は3000円。今年は9月に開催を予定。

おすすめテーマ

2024年02月26日のニュース

特集

芸能のランキング

【楽天】オススメアイテム