ききみみ 音楽ハンター
KANら出演者主導で内容決定
2017年10月02日 18:21
芸能
塚越氏には主題があった。同局が決めた企画の枠に3人をはめるのではなく、出演者主導で内容を決めること。特にアイデアマンのKANがいるのは大きかった。出演者が順に自身の曲を歌い、最後に全員でビートルズ合唱…なんていうのが王道のジョイントライブの形だが、風ハミは違う。歌手が入れ代わり立ち代わり登場。自分以外の曲にも参加しコラボを披露する。「人に見せるなら普通と違うものをしたい」というKANの思いが、画期的な形を生んだ。
いつもはフロントをはる面々がコーラスや演奏など脇役にも回る。コント仕立ての掛け合いも満載。レアな姿が見られて観客は大喜びだが、出演側は高い技術と器の大きさが問われる。毎年、ゲストも含めアーティストだけでの飲み会から始動。そこで出た案も生かし都内で数回リハ、本番前日もリハを行うという。
出演者が自主的に企画した内容だからやる気も完成度も高く、本番を本気で楽しんでいるのが伝わってくる。風ハミが面白い理由が少し見えてきた。(萩原 可奈)