ききみみ 音楽ハンター
佐々木秀実“一番つらかった”思春期を救ったシャンソン
2018年01月21日 05:30
芸能
声帯近くに及ぶ腫瘍の切除手術に臨む数日前、医師から「多分歌は諦めなきゃいけない」と辛すぎる宣告。手術前日、母がシャンソンの女王エディット・ピアフのCDと自叙伝を持って見舞いに訪れた。「命がけで力任せに愛を叫ぶピアフの歌、本に書かれた壮絶な人生に衝撃を受けた」。家、お金、友達、家族をなくした事や同性愛者の自分、声を失う危機…そんな悩みが一瞬で吹き飛ぶほどの感動。手術後2週間の沈黙療法中もCDを聴き続けた。手術が成功して声を失わずに済んだ佐々木は、「ピアフの歌に救われた私がこの声を使って、シャンソンを広める。今もその一心で続けてます」と語った。
今回はシリアスな過去を紹介したが実はこの人、“シャンソン界の上沼恵美子”の異名を持つ。次回はそんな明るい人柄や、高校時代の親友・高橋一生らとの秘話を届ける。(萩原 可奈)