ききみみ 音楽ハンター
胸を打つ歌声と一貫した世界観が魅力の韓流OST
2020年10月04日 05:30
芸能
両作のOST日本盤を手掛けたキングレコードの渡菜保子氏は、韓国ドラマOSTの魅力について「歌モノもインストロメンタルも非常に完成度が高い」と語る。主題歌や挿入歌はタイアップなどではなく、ドラマの音楽監督が作詞・作曲することも多く、一貫した世界観が保たれる。「主役はもちろん、脇役や各場面に合わせた楽曲まで毎週のように作られる」という手の込みようだ。
上質なOSTを支えるのが〝国民の胸を打つ歌声〟を持つ超一級歌手たち。情感豊かに歌い上げるバラードは欠かせない。近年はアイドルのOST進出も顕著といい、「青春シーンにはアイドル曲が必要との認識が広がり、一つのジャンルになりつつある」と渡氏。「梨泰院~」には、米ビルボードチャート首位の快挙を遂げた韓国人気アイドルグループ「BTS」(防弾少年団)のメンバー、V(テテ)がソロ曲を提供し話題に。世界も注目する韓国アイドルらの参戦は新規ファンを呼びそうだ。
OSTはCDセールスが低迷する音楽界の光明となるか。次回はその可能性を探る。(萩原 可奈)