ききみみ 音楽ハンター
【山猿】福島から地元の魅力を発信
2017年03月13日 05:30
芸能
昨年、同県観光大使に就任した。「昔は会津若松の田舎町が嫌いで都会にあこがれたけど、震災を機に愛着も増した」といい、「今は季節の変化が山の色で分かるこの町が好き」と語る。東京まで4時間かかる不便な場所だが、地元から離れる気はないそうだ。
ちょっと近寄りがたい見た目に、「怖いとよく言われる。街でもティッシュを配る人が僕を避ける」と苦笑い。話すと素朴で気さくないい人だ。昔は近所の人と話すキャラではなかったが、震災を機に「東北の人は皆家族と思え、よくしゃべるようになった」。歌詞にも大切に日々を生きる思いが強く込められるようになった。震災がもたらしたいい変化だった。
4月12日には新アルバム「あいことば4」を発売。常に音楽のテーマは「愛」だ。苦しみを知る山猿の愛ある言葉の数々は、東北や全国で頑張る人々の心に届くはずだ。(萩原 可奈)