ききみみ 音楽ハンター
田畑実和 回り道も後悔なし!会社員経て来春メジャーデビュー 夢は縁深い「京セラドーム公演」
2021年12月08日 05:30
芸能
仕事に忙殺され、合間にやるはずだった音楽活動はままならくなった。「本音は歌で食べていきたいという思いがずっとあったので、約2年勤めた仕事を辞めて音楽に集中すると決めました」。
ライブやオーディション参戦を再開。ことし3月、プロ野球・オリックスの3代目スタジアムリポーターに選ばれ、歌えるリポーター「うたリポ」として場内アナウンスなどを担当した。ファンが増え、光明が差した。就任した年に球団は25年ぶりのリーグ優勝。「持ってる」「勝利の女神」の声には、「そんな…素晴らしい体験をさせてもらい、ただただ幸せ」と恐縮した。自身はテイチクレコードのオーディションに合格し、ついにデビューの夢をつかんだ。
回り道に後悔はない。「就職も今、思うといい選択でした。当時の経験で曲もできましたし」と笑う。コロナ禍の影響でライブができない間も、作詞作曲の勉強など努力を重ねた。プレデビュー作発売後は、SNSへの書き込みが増えるなど反響を実感。「温かい言葉で力をくれるファンの皆さんを、今後は私が歌で支え、日々に彩りを与えたい。そして、いつか京セラドームで公演を。まだ遠い夢ですけど、オリックスへの恩返しにもなるのかな」。
おっとりした口調の中に強い意志が宿った。花開く時を期待したい。 (萩原 可奈)