ききみみ 音楽ハンターききみみ 音楽ハンター

上白石萌音 MCではかわいらしい女性なのに歌いだすと頼もしい。引き込まれる役者ならではの“表現力”

2023年08月09日 11:00

芸能

上白石萌音 MCではかわいらしい女性なのに歌いだすと頼もしい。引き込まれる役者ならではの“表現力”
「MONE KAMISHIRAISHI 2023 at BUDOKAN」 Photo By 提供写真
 【ききみみ 音楽ハンター】歌手で女優の上白石萌音(25)が今年1月、自身初の日本武道館ライブを開催。その模様を収録した映像作品「MONE KAMISHIRAISHI 2023 at BUDOKAN」(Blu―ray/DVD)が今月23日、ユニバーサルミュージックから発売される。シンガー・上白石の魅力が余すことなくぎっしり詰まっている。
 2011年に「東宝シンデレラ」オーディション審査員特別賞に輝き、デビュー。14年に「舞妓はレディ」で映画初主演を果たし、日本アカデミー賞新人俳優賞などを受賞した。その後は「恋はつづくよどこまでも」「カムカムエヴリバディ」などのドラマで人気と知名度を上げ大活躍なのは、言うまでもない。そんな彼女のもう一つの魅力が、歌声だ。

 大ヒットアニメ映画「君の名は。」(16年)でヒロインの声を務め、劇中歌「なんでもないや」を歌唱。その美声に驚かされたのを今も覚えている。上白石は子どもの頃から大の音楽好き。劇団四季に出会い、ミュージカル教室に通って舞台に立つことを夢見た。「君の名は。」の4年前には、「王様と私」に出演しており、以後も舞台で多くの役を演じてきた。

 本公演でも「なんでもないや」はもちろん、出演したミュージカル曲も熱唱する。ピッチ(音の高さ)がずれず、嫌みがなく素直な歌い方が心地いい。でも、ただキレイなだけじゃなく、意思や芯の強さが宿る。MCではかわいらしい女性なのに、歌いだすと頼もしい。役者ならではの感情表現の豊かさや、表情の美しさにも引き込まれた。

 ラストを飾るTBS系「news23」のエンディング曲「夕陽に溶け出して」まで、聴き応え満点。初武道館への気合や音楽愛、歌手としてのすごみを存分に味わえる。(萩原 可奈)

コラムランキング

バックナンバー

【楽天】オススメアイテム