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【サーカス】若手2人が加入 “親子世代”が織りなすハーモニー

2017年04月10日 05:30

芸能

【サーカス】若手2人が加入 “親子世代”が織りなすハーモニー
「サーカス」の(左から)叶高、叶ありさ、叶正子、吉村勇 Photo By スポニチ
 ヒット曲「ミスター・サマータイム」などで知られるボーカルグループ「サーカス」は、来年デビュー40周年を迎える。35周年に従来メンバーの叶正子(64)と弟・高(62)に若手2人を加えた新体制で始動。今年1月、独自のバラード曲集「POP STEP BALLAD」を発売した。
 これまでの“和製ジャクソン5”のような叶一族による息の合ったハーモニーは、まさに「洗練」のひと言だった。新生サーカスは“親子世代”が織りなす声の重なりが新しく、温かい。21日にはビルボードライブ大阪で約9カ月ぶりに公演する。新アルバムに参加した5人のピアニストとの生共演は見もので、さまざまに色を変える4人の歌声を堪能できそうだ。

 新加入の叶ありさ(33)は、高の娘。伯母や父のすごい歌声を日常的に聴いて幼心に自分との違いを痛感し、「歌なんてやるもんか」と誓ったという。だが血は争えない。歌い始めるとめきめき成長し、トントン拍子でメンバー入りした。もう1人の新顔・吉村勇一(31)は、サーカスのオーディションは「大学のジャズ研究会でのソロ活動が行き詰まり、音楽のヒントをもらいに行く気持ちだった」と“記念受験”だったことを明かし、「ハモりの経験もなく課題曲もまともに歌えず、絶対落ちると思った」と回想。叶一族の中で歌うことになり、「最初は他人の家に泊まってるような気分でしたが、今では実家よりなじんだ場所かも」と笑った。

 明るい若手をベテランが大きな器で温かく見守るいい空気感が取材中も伝わってきた。私が席を外した隙には、回りっぱなしのレコーダーに4人が歌を吹き込んでくれていた。後で録音を確認し、粋なサプライズに感激だった。(萩原 可奈)

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