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ゴスペラーズ “世界にもっとハーモニーを”25年間貫く信念

2018年10月07日 12:57

芸能

ゴスペラーズ “世界にもっとハーモニーを”25年間貫く信念
大阪市内で取材に応じた「ゴスペラーズ」の黒沢薫(左)と酒井雄二 Photo By スポニチ
 【最新アルバム「What The World Needs Now」 】 男性ボーカル5人組「ゴスペラーズ」の最新アルバム「What The World Needs Now」が秀逸だ。洗練されつつ、耳なじみがいい。来阪した黒沢薫(47)と酒井雄二(46)に新作秘話を聞いた。
 ゴスペラーズを世間に知らしめた名曲「永遠に」で共演した米プロデューサーのブライアン・マイケル・コックス、J・キューを起用。グラミー賞を取る大物になったが依頼を快諾してくれた。同作では「世界にはハーモニーが足りない」と提示する。ブーム前からアカペラの旗手だった彼ららしくもあり、不安定な国際情勢の中でも“調和”は鍵。手間をかけて互いを思いやり作る。音楽も人間関係も同じだ。

 ハーモニー構成の大半はJ・キューに任せた。「僕らだと個々の音域を熟知しライブを想定して作るけど、J・キューは感覚で“いいもの”を優先。おかげで声の領域が広がった」と黒沢。「ただライブで声が出るか。酒豪メンバーが酒を控えるかもしれないのは、いい気味です」と笑った。全国ツアー大阪公演は来年2月15、16日にフェスティバルホール。新鮮なハモリに期待したい。

 来年12月でデビュー25年。メンバー不動の理由を、「ハーモニーへの考え方が同じだから続いたのかも。5人とも緻密で完璧なものより人間味が出る方が好き」と酒井。「デビュー当初に個人活動も含めギャラは必ず5等分と決めたのも大きい」と続く黒沢に、酒井も「“ここは俺の案だからギャラよこせ!”と争うこともないのは、頭割りの利点」と笑った。絶妙な調和ぶりで、今後も音楽界に君臨し続けてくれそうだ。(萩原 可奈)

 ★ゴスペラーズの楽曲は、10月10日放送のMBSラジオ「子守康範 朝からてんコモリ!」7時台で紹介します。

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