ソフトB・和田 まさか5回5失点 ベテラン左腕、主力6選手欠く非常事態救えず…3連敗

2023年09月18日 05:00

野球

ソフトB・和田 まさか5回5失点 ベテラン左腕、主力6選手欠く非常事態救えず…3連敗
<日・ソ>2回、万波に押し出し四球を与えた和田(撮影・高橋 茂夫) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   ソフトバンク1―6日本ハム ( 2023年9月17日    エスコンF )】 ベテラン左腕が非常事態を救えなかった。3位のソフトバンクは、17日の日本ハム戦に先発した和田毅投手(42)が、5回を投げ6四球と制球が乱れ、今季ワーストタイの5失点で6敗目を喫した。特例2023での抹消など主力6選手を欠くチームは、3連敗で貯金は再び0。CSを争う4位楽天も敗れ1・5ゲーム差が変わらなかったのは救いだ。
 背中から覇気を出す、精神的支柱の和田でもチームの窮地を救えなかった。7勝目を狙ったが、5回5失点とまさかの乱調だった。

 「(打線を)警戒しすぎていたね。(集中打は)5回だけで、ヒットは打たれていなかったんやけどね」

 藤本監督は左腕を責めることはなかったが今季ワーストタイの7被安打。四死球の数も過去3度記録している7四死球のワーストに迫る6四球。打者26人に奪った三振は「0」。こちらは、21年9月20日の楽天戦以来と、不名誉な記録が重なった。

 5回1失点で4勝目を挙げた5月24日以来のエスコンのマウンド。異変はあった。投球後にマウンド上の硬い赤土を何度も気にした。湿気で粘着質が出たのか、黒色のスパイクに大量にこびりつく土。マウンド板を蹴って振り払う光景が目立った。結果がどうであれ、絶対に言い訳はしない男。「いいえ、それは関係ないです」とだけ言い残しバスに乗り込んだ。

 2回、先頭のマルティネスに初四球。同2死から野村にも四球後の一、三塁で奈良間にセーフティースクイズを決められ先制された。直後の江越、万波に連続四球。押し出しで2点目を失うと、ベンチに戻った際、自身への怒りを抑え切れなかった。グラブを地面に2度、投げ付けた。右手で投げ、それを拾うと今度は左手でもぶち投げた。

 勝負に出た1球をも打たれた。0―3の5回2死二塁で松本剛に勝負球のフォークを投げた。この1球は6勝目を挙げた8月10日楽天戦で4番浅村に唯一、投げた球。ただこの日は低めをすくわれて4失点目。そこから3連打で今季ワーストタイとなる5点を失った。

 打線は3試合連続の2桁三振。近藤の一発で一矢報いるのがやっとの3連敗。日本ハム戦は4連敗となった。今季最後の同一カード3連戦を前に体調不良者が続出の非常事態。この日までに投手は嘉弥真、武田に、きょう先発予定だった東浜、野手では今宮、三森、中村晃が離脱。主力6人を欠いた中で食い下がれずにカード負け越し。9月も7勝7敗の五分に戻った。貯金も9月5日以来の「0」。きょう緊急先発の板東に連敗ストップを託す。「緊急事態ですが気持ちのある人で頑張りましょう」。藤本監督は発奮を促していた。(井上 満夫)

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