獲れる時に獲りたい!! 阪神・村上 精密機械ぶり見せつけた!!6回無失点で最優秀防御率タイトル前進

2023年09月18日 05:15

野球

獲れる時に獲りたい!! 阪神・村上 精密機械ぶり見せつけた!!6回無失点で最優秀防御率タイトル前進
<神・D>初回、牧(手前)を空振り三振に仕留める村上(撮影・北條 貴史) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神0―1DeNA ( 2023年9月17日    甲子園 )】 初タイトルへ大前進!阪神・村上頌樹投手(25)が17日のDeNA戦(甲子園)に先発し、6回5安打無失点と好投した。リーグ単独トップの防御率は1・68まで良化。規定投球回にも残り3回2/3で到達を決定的とし、昨季の青柳に続くチーム2年連続の最優秀防御率タイトル獲得を視界に捉えた。試合には敗れたものの、クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(S)で対戦可能性のある3位・DeNA打線相手に好内容で“リハ”を終えた。
 村上は確かな手応えをつかみ、この日の投球を締めた。0―0の6回2死三塁。相手主砲・牧に初球から4球連続直球を投じて攻めの姿勢を示しつつ、最後は一転、108キロのカーブで意表を突いて遊ゴロに料理。「カーブで打ち取れたのは良かった。(今後の)引き出しになると思う」。直後の攻撃で代打を送られ、6回5安打無失点で降板。わずか84球で救援陣にマウンドを譲った。

 「粘り強く投げることができた。立ち上がりから自分らしく、テンポ良く投げられるように意識していた」

 いつも通り捕手・坂本が構えたミットに、面白いようにボールが吸い込まれた。3試合連続の無四球投球。2回以外は毎回走者を背負うも、“精密機械”の本領を発揮して要所を締めた。もはや勝敗は二の次となった自軍とは対照的に、CS進出へ懸命に戦う3位・DeNA打線を涼しい顔で料理。特に3打席連続で走者を置いた場面で対戦した同学年の牧を無安打に封じるなど、CSでも対戦可能性のある相手に好内容で予行演習を終えた。

 「そこまで意識はしないですけど、獲れる時に(タイトルは)獲りたい。チャンスはなかなかないので」

 初のタイトル獲得へ、大前進の6回零封。試合前時点で1・76だった防御率を1・68まで良化させ、昨季、青柳が獲得した最優秀防御率の戴冠を視界に捉えた。1点台での獲得なら球団では75年安仁屋宗八(1・91)以来48年ぶりで、阪神投手の2年連続獲得は69年江夏豊、70年村山実以来となる。条件の規定投球回到達まで残り3回2/3とし、快挙達成はもう目前。「規定投球にはいきたい。次もしっかりイニングを投げ切れるように、ゲームをつくれるようにやっていきたい」と強い意気込みを示した。

 いつもは独特な言い回しが持ち味の岡田監督も、こと村上に関しては「そら凄いやろ」とストレートに賛辞を繰り出す。この夜も84球で代えたようにタイトル獲得を後押しする方針で「もう今度は4回くらいでええやろ」とニヤリだ。

 この日も4万人超の大観衆が詰めかけた聖地の大歓声に背中を押され、「マウンドに上がる度に応援をいただけて良かった」とこうべを垂れる背番号41。チームとしても、個人としても、さらなる高みを見据える。(石崎 祥平)

 ○…村上(神)が6回を無失点に抑え、リーグトップの防御率を1・68とした。シーズンの規定投球回(143回)到達には残り3回2/3が必要で、仮に3回2/3を自責点5以下ならシーズン防御率1点台で終えることができる。阪神でシーズン防御率1点台なら、1975年に1・91で最優秀防御率を獲得した安仁屋宗八以来となる。

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