西武・隅田 転倒も続投零封!渡辺監督代行 11年ぶり白星プレゼントされ「非常にいい試合だった」

2024年05月30日 05:30

野球

西武・隅田 転倒も続投零封!渡辺監督代行 11年ぶり白星プレゼントされ「非常にいい試合だった」
<中・西>監督代行として初勝利を挙げ、 佐藤龍(左)からウイニングボールを受け取る渡辺監督代行(撮影・椎名 航) Photo By スポニチ
 【交流戦   西武1―0中日 ( 2024年5月29日    バンテリンD )】 すっと、肩の荷が下りた。西武の渡辺監督代行兼GMがウイニングボールを受け取る。13年10月8日ロッテ戦以来、指揮官として実に3886日ぶりとなる1勝。1―0と緊迫の投手戦を勝ち抜き「タフなゲームだった。本当にみんな疲れ切っていると思うけど、こういうゲームを勝つことで成長していく。非常にいい試合だった」と目を細めた。
 衝撃の監督交代劇から3日。成績不振で事実上の解任で休養となった松井監督から、バトンを受けた。自身がGMとして編成したチームは極度の貧打で最下位に沈み、その責任感を背負ってタクトを振る。プロ野球人生を懸けてユニホームに袖を通した。

 2戦目でつかんだ監督代行の初勝利をもたらしたのは、4球団競合の末に獲得した21年ドラフト1位の隅田だった。入団当時から「将来のエースになってほしい」と期待してきた左腕には試合前、「頑張れじゃなくて、抑えろよ」と厳しい言葉で尻を叩いた。

 隅田は8回4安打無失点で3勝目。自身の連敗を4で、チームのビジター連敗を11で止めた。最速149キロの直球とカーブの緩急を生かして7回まで二塁すら踏ませなかった。7回の打席では二ゴロを放って、一塁に走り出す際に転倒。右足がつったが、「絶対に投げる気持ちでマウンドに上がった。1点を守り切る気持ちだった」とど根性で投げ抜いた。8回2死一、三塁のピンチも脱出。新指揮官は「お金を稼げる球を持っている。一年間ローテーションを守ってほしいし、成長はしています」と思わず笑みがこぼれた。

 取材では余韻に浸る間もなく、渡辺監督代行は「明日勝たないと意味がない」と力を込めた。30日の先発は無傷3連勝中のドラフト1位・武内。どんな投球を期待するかと問われると「完封!」とハッパをかけた。(福井 亮太)

 ≪ブランク球団最長タイ≫渡辺監督代行(西)が13年以来11年ぶりの勝利。西武の監督に復帰し、11年ぶりの勝利は03年→14年の伊原春樹監督(04年のオリックス監督を挟む)に並ぶ最長ブランクになった。また、チームで代行監督の勝利は14年の田辺徳雄監督以来5人目。なお、この日の勝利で、チームはセ、パ通じ6球団目の交流戦通算200勝を達成した。

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