阪神・岡田監督 “虎の新庄監督”に甲子園初勝利献上 好機で中軸沈黙「還さなアカンわな」

2024年05月30日 05:15

野球

阪神・岡田監督 “虎の新庄監督”に甲子園初勝利献上 好機で中軸沈黙「還さなアカンわな」
<神・日>阪神のユニホームでメンバー表交換に臨んだ日本ハム・新庄監督(右)と、視線を送る阪神・岡田監督(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【交流戦   阪神2-8日本ハム ( 2024年5月29日    甲子園 )】 阪神は29日、交流戦初戦の日本ハム戦に完敗し、新庄剛志監督(52)に指揮官としての甲子園初勝利を献上した。2点を追う3回1死満塁で森下、大山が凡退するなど12残塁と再三の好機を生かせず、岡田彰布監督(66)は「チャンスをつくっても還さなアカン」と不振が続く打線に苦言を呈した。12球団最速となる主催試合24試合目で観衆100万人に到達したゲームで、6球団目となる交流戦200敗にも到達した。首位・広島には1差に広げられた。
 チャンスはつくっても、得点がなかなか入らない。結果的に12残塁を築いて敗れた岡田監督は、インタビュールームに来るなり「何もないで」とあきれ気味に自ら切り出した。笛吹けども踊らずの打線をひたすら嘆いた。

 「チャンスをつくっても還さなアカンやん。5回までにリードしとかなアカンわな」

 失策絡みで2点の先制を許した後、3回に1死満塁の好機をつくった。打順は中軸3、4番。しかし、あと1本が出ない。森下は甘い直球をファウルにした後、内角をズバッと突かれて見逃し三振。大山は狙い球が合わなかったか、ストライクを2球見逃して追い込まれ、内角のスライダーで左飛に倒れた。

 3点を追う5回無死満塁も、渡辺の中犠飛で1点を返すのが精いっぱい。「1点とかじゃあ…還したらええんや。それだけのことやんか」。指揮官の小言は止まらない。このタッチアップで三進すべき状況で、二塁走者・森下が動けないというボーンヘッドを犯した。「タッチアップをせえへんしのう。ええ?」。言葉の端々にイラつきがあふれていた。

 「5回までに逆転になるやろ?追い越せてるよ、普通にやってたら、それだけやん。だから、あんな展開になってしまうんや」

 4番・大山は、3回と5回の好機でいずれも一本を出せず。初回は鋭い中直、7回は強烈な左前打を放ちながらも、得点機でだけバットが湿った。さらに森下のミス。打つべき人が打ち、やるべきことをやらなかったことが、今季最多15安打を浴びてのワンサイドゲームになったというのが、指揮官の指摘だった。メンバー交換時に阪神のユニホームを着て観衆から大喝采を浴びた新庄監督に、監督としての甲子園初勝利を献上してしまった。

 4万2608人が来場し、12球団最速となる主催試合24試合目での100万人に到達した。リーグ制覇をした昨年よりも1試合早いペースで達成した節目の日に、6球団目の交流戦200敗にも到達した。つながらない打線に「(打線の復調を)いや、待たんよ、そんなん、毎日試合あんのに」と不満を募らせた。とにかく今は、流れが変わるきっかけがほしい。(倉世古 洋平)

 ◆100万人突破 阪神は29日の日本ハム1回戦(甲子園)で今季の主催試合における入場人員が100万人を突破した(102万2727人)。24試合目での到達は昨季より1試合早く、05年の実数発表以降では19年の23試合目に次ぐ球団2位タイのスピード。

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