常に1軍のマウンドを想定していた巨人ドラ5・又木 デビュー戦に期待

2024年06月01日 08:00

野球

常に1軍のマウンドを想定していた巨人ドラ5・又木 デビュー戦に期待
キャッチボールする又木(撮影・藤山 由理) Photo By スポニチ
 楽しみな新人左腕がついに1軍デビューを果たす。巨人ドラフト5位の又木鉄平投手(25)が、1日の西武戦(ベルーナドーム)でプロ初登板初先発のマウンドに上がる。
 「ルーキーらしさがない」というのが又木の印象だ。新人合同自主トレ、1軍スタートだったキャンプでも地に足着けている姿が目についた。驚かされたのが宮崎キャンプ最初のシート打撃。秋広との対戦で、カウント2―2から捕手のサインに3度も首を振り、内角チェンジアップを選択した。ボールにはなったが「フォークがないので左打者の外に落とす球だけでは抑えられない。真ん中から内に抜くようなチェンジアップが投げられれば勝負できる」と理由を説明。この時点でアピールではなく、1軍の舞台で投げる自分をイメージしていた。

 落ち着いたマウンドさばきも新人離れしている。オープン戦でも2試合計3イニングを投げ無失点。開幕1軍こそつかめなかったが落胆する様子はなく「自分のやるべきことをやるだけです」と見据えていた。先発した3月19日のイースタン・リーグ、ロッテ戦ではこの時点ではプロ入り後最長の4回を2安打無失点。それでも「1軍で戦うためには追い込んでからの精度を上げていかないといけない」と反省が口をついた。イースタン・リーグでは8試合中7試合に先発し防御率2・75、1勝2敗。シーズンでは西舘、泉口ら同期が活躍する中で、結果に一喜一憂せず、淡々と取り組む25歳についにチャンスが回って来た。

 力感のないゆったりとしたフォームで140キロ台後半の切れある直球と、どの球種でもストライクが取れる制球力が魅力。シート打撃で対戦した岡本和を「フォームとギャップがある。凄い」とうならせていた。キャンプでは毎日、練習前に宿舎の自室で形の違う4種類の下駄を使ってトレーニングして体のバランスを整えるなど、独自の調整法も持つ。

 「さすがに、いつもよりは緊張しています」とデビュー戦への思いを語った又木。初陣がどんな結果になっても、貴重な左腕として以降も1軍に定着すれば、チームの未来は一気に明るくなる。(記者コラム・小野寺 大)

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