長身でも“短い”スイングのドジャース・フリーマン スイングスピードを追い求めない理由とは

2024年06月01日 11:30

野球

長身でも“短い”スイングのドジャース・フリーマン スイングスピードを追い求めない理由とは
ドジャース・フリーマン(AP) Photo By AP
 スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」のイノ・サリス記者がドジャースのフレディ・フリーマン内野手(34)を取材し、データサイト「ベースボールサバント」が新たに発表したバットスイングの指標についての見解を引き出した。「まったく気にしていない。バットスピードを追い求めると、スイングが不安定になり、打球の方向や軌道が制御不能になる」と答えている。
 フリーマンは大谷より長身の1メートル96だが、スイングの距離は約2メートル7とメジャーの打者の中で最も短い10%の範ちゅうに入っている。スイング速度も70マイル(約112・6キロ)と速くはなく、打球速度はエリートレベルではないが、三振が少なく、堅実で二塁打が多い。レンジャーズのコーリー・シーガー、オリオールズのジョーダン・ウエストバーグも似たタイプだ。

 言うまでもなく、メジャーでの打撃での成功の秘訣はバットを速く振るだけではない。フリーマンの場合は選球眼が素晴らしいし、バットの軌道が特殊だ。

 打撃の基本はセンター返し。「中心に留まることで、ゾーン内に長く留まることができる」と言う。この意識で速球を待ち、オフスピードの球も見極める。

 「もし外側にソフトな球が来ても、それを少し長く見ることができ、逆方向に打つことができる。もし真ん中に来たらパワーで引っ張れる」

 試合でのフリーマンは前傾した構えから低めの球を早く捉え、縦振りのスイングで全方向にロケット弾を放つ。その準備に、より直立して打つ試合前の打撃練習では、低いライナーを遊撃手の定位置を狙って打つ。こうすることで試合で前傾になるときにボールを引っ張りすぎないように意識づけをしておく。16年の途中からこの考え方を実践。全方向にライナーを飛ばし、OPSが・900を超えるようになった。守備側にしてみれば、打球が予測しづらく野手の配置が難しくなる。「短いスイングが自分には合っている。出塁し、打率を・300以上にすることを目指している」。メジャー15年目、生涯打率は・301となっている。

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