ロッテ、サヨナラ10連勝 3戦連続9回同点劇から10回小川押し出し決着 日本一05年以来の進撃継続

2024年06月01日 05:30

野球

ロッテ、サヨナラ10連勝 3戦連続9回同点劇から10回小川押し出し決着 日本一05年以来の進撃継続
<ロ・神>延長10回、サヨナラとなる押し出しの四球を選び、ウオーターシャワーで迎えられる小川(左から3人目)(撮影・平嶋 理子) Photo By スポニチ
 【交流戦   ロッテ5―4阪神 ( 2024年5月31日    ZOZOマリン )】 ロッテは31日、阪神にサヨナラ勝ちし、日本一に輝いた2005年以来19年ぶりとなる10連勝を収めた。延長10回2死満塁から小川龍成内野手(26)が押し出し四球。プロ初の2番で起用された26歳がラッキーボーイとなった。2試合続けて引き分けたヤクルト戦に続き、土壇場の9回に追いつく驚異的な粘り。今季最多の貯金8とし、日本ハムを抜いて2位に浮上した。
 思わず拳を突き上げた。延長10回2死満塁。小川がフルカウントからの低めを冷静に見極めて四球を選んで押し出し。今季3度目のサヨナラ勝ちで、初めて体験するウオーターシャワーが心地よかった。

 「めちゃくちゃ冷たかったです。チャンスで打てていなかったので、いつも通り後ろにつなぐ気持ちで。四球でもサヨナラという場面だったので、自分の持ち味を出していこうかなと」

 4年目の内野手。二塁のバックアップ要員という立場で開幕を迎えた。ここまでの出場もスタメンでは全て7番以下。だが、この日はプロ初めて2番に抜てきされ、持ち味を存分に発揮した。

 初回に二塁打を放つと、1点を追う3回2死三塁では、好判断で1点をもぎ取った。三塁手の無警戒の守備位置を見て「何とか最善の策を考えて、とにかく同点に追いつくことだけ考えた。勝負できる」と三塁前に絶妙なセーフティーバント。50メートル走5秒9の俊足を飛ばし、一塁にヘッドスライディングし、リプレー検証となったが判定は覆らずに同点となった。

 「ああいうふうに自分で判断してできるようになった。本当に成長したと思います。キャンプから“俺の出番はまだか”っていうのがにじみ出るぐらい練習していた成果が出てきたね」と吉井監督。これで5試合連続マルチ安打。第3打席からはサヨナラ押し出しまで4四球を選び、全6打席出塁で2番の役目を果たした。

 12連勝した05年以来19年ぶりの10連勝で今季最多の貯金8、リーグ2位に浮上。指揮官は、3試合続けて9回に追いついて延長戦に持ち込んだ戦いぶりに「粘りが出てきて、みんなが自分のできることに集中してくれている」と目を細めた。

 5月は15勝4敗4分け。交流戦初代王者、そして31年ぶりの日本一となった05年を思わせる進撃は、まだ止まらない。(大内 辰祐)

 ≪福浦ヘッドが語る共通点、19年前も「日替わり打線」「走れる選手がいた」≫05年はバレンタイン監督が率い、福浦ヘッド兼打撃コーチら現コーチ陣が主力に名を連ねていた。

 3割打者4人、6投手が10勝以上、さらに抑えの小林雅英ら「YFK」と呼ばれた救援陣も活躍。今年のチームと共通しているのは日替わり打線だ。05年は日本シリーズまで147試合で135通りで、31年ぶりの日本一の原動力になった。

 「選手をやりくりしながら。あの時も走れる選手がいた。でも、05年の方が長打が出ていたかな」と福浦ヘッド。今季も49試合で48通りとなり「どの打順でもみんな考えながら打席に立てている。それぞれが役割を理解して全うすることは一番伝えているかな」とした。

 ≪パ56年ぶりの3戦連続4時間超激闘≫ロッテは3試合連続で劣勢の9回に同点とし、延長戦に持ち込んだ。

 同様のケースは阪急が1968年4月25日近鉄戦(9回表3―7→9回裏7―7→10回●7―9)、27日東映戦(8回裏3―4→9回表4―4→11回△4―4)、29日南海戦(8回裏1―3→9回表3―3→11回○5―3)でマークして以来、パ・リーグ56年ぶり2度目となった。

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