5回途中5失点で2敗目の前田健太 宝刀スライダー「改善が必要」「打たれることが多い」と危機感

2024年06月01日 13:35

野球

5回途中5失点で2敗目の前田健太 宝刀スライダー「改善が必要」「打たれることが多い」と危機感
5回に暴投で二塁走者を三塁まで進ませた前田健太(AP) Photo By AP
 【ア・リーグ   タイガース3-7レッドソックス ( 2024年5月31日    ボストン )】 タイガースの前田健太投手(36)が5月31日(日本時間6月1日)、敵地でのレッドソックス戦に先発し、4回2/3を投げて8安打5失点、2四球6奪三振1本塁打で2敗目を喫した。
 3回までは走者を出しながらも無失点でしのいでいたが、1-0の4回に崩れた。先頭・ディバースに二塁打を浴びると、1死からスミスにも適時二塁打を許し、同点。さらに2死一、三塁からラファエラに痛恨の勝ち越し3ランを被弾。左翼にそびえる名物のグリーンモンスターを超える特大アーチを浴び、思わず両手を膝に付き、ガックリとうなだれた。

 5回2死三塁からレフスナイダーに適時二塁打を浴び、5点目を失ったところで無念の降板。チームは3-7で敗れ、敗戦投手になった。今季成績は9試合で2勝2敗、防御率6・25となっている。

 試合を振り返り「4回の失点がかなり大きかった。特に(ラファエラに許した)あのホームランは2アウトまで持っていくことができた中で、完全な失投を一発で仕留められた。自分のミスで試合が決まってしまったので、あそこはしっかり投げ切りたかった。あそこを抑えていれば、ゲームはまだわからなかったと思うので、悔しいですね」と唇をかんだ。

 一発を許したのはスライダーで「ど真ん中だった。しっかりとアウトコースに投げないといけなかったかなと思います」と反省。スライダーに関しては「今年を通してずっと良くない。スライダーは本来であれば得意のボールなんですけど、改善が必要。得意なボールなだけに握りを変える、感覚を変えるというのが難しいところではあるんですけど、そこを何とか踏み切らないといけないところまできているのかなっていう感じはあります」と前田。広島時代から武器にしていた宝刀の改良を示唆した。

 続けて「本来であれば右打者にスライダーっていうのはそんなに打たれないボール。去年、今年あたりは本当に打たれることが多くなっているんで、改善したいというか、しないといけないですね」と投球を見つめ直し「(スライダーの動きが)変わっているかもしれないですね。バッターの反応とか見ると、空振りが取れ辛かったり、強打されることが多くなってきたりしている」と語った。

 昨季、右肘手術から復帰した右腕は「手術をして変わったのか、自分の知らないうちに投げ方が変わっているのかはわからない。数字的には回転数とか曲がりとか、曲がりはちょっと小さくなってしまっているんですけど、打たれることが多くなっている」とスライダーの変化を実感。

 その上で「他のボールだったら簡単に握りを変えるとかできるんですけど、やっぱりずっと自信を持ってきたボールなのでなかなか変えるっていうのも難しい」と宝刀だけに改良への難しさも口にし「ただ、新しい方にチャレンジしていかないといけないなとは思っている。今のボールを失くすわけではないですけど、今のを投げつつ、新しいのも取り入れていかないといけない。そういうところまで来てしまったな、というくらい打たれていると思います」と変化を恐れず進化しなければと危機感を語った。

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