どんな人間なのか分からなくなってきた…一平容疑者 淡々 「足かせ」出廷も“いつも通り”

2024年04月14日 05:00

芸能

どんな人間なのか分からなくなってきた…一平容疑者 淡々 「足かせ」出廷も“いつも通り”
米ロサンゼルス市内にある連邦地裁に出廷した水原一平容疑者(Backgrid/アフロ) 
 【ヤナギタイムズ】ドジャース・大谷の口座から違法賭博での借金返済へ1600万ドル(約24億5000万円)以上を不正送金したとして、銀行詐欺容疑で訴追された元通訳の水原一平容疑者が12日(日本時間13日)、ロサンゼルスの連邦地裁に出廷した。傍聴席から見守った本紙MLB担当・柳原直之記者(38)が、大谷同様に日本ハム通訳時代の14年から知る同容疑者の様子や変化を伝える。
 連邦地裁前にはテレビカメラが12台並び、60人分の傍聴席はあっという間に埋まった。午後1時46分。水原容疑者が姿を現すと、すぐに異変に気付いた。

 極端に歩幅が狭く、ジャラジャラと金属音が聞こえた。両足の自由を奪う「足かせ」だった。うまく歩けず、うっすら笑みを浮かべたようにも見えた。

 違法賭博関与が報じられてから、公の場に姿を現すのは初めて。黒いスーツ姿で、韓国ソウルでの開幕戦時と髪形や体形を含め大きな変化はなかった。

 促されて証言台前に立ち、両手を腰の前で合わせて保釈条件を聞いた。ほそぼそとした声で「イエス」と繰り返すこと16回。閉廷間際、裁判官に小さな声で「サンキュー」と述べ、軽くお辞儀した。

 絶望に打ちひしがれ、憔悴(しょうすい)しきった様子を想像していただけに、あまりにもいつも通りの水原容疑者の表情は意外で、感情が読めなかった。ある記者は「反省しているようには見えなかった」と話したが、否定はできなかった。

 今年1~3月には総額約32万5000ドル(約5000万円)で大量の野球カードを「ジェイ・ミン」という偽名で大谷の口座を不正利用し購入していたという。昨季まで、水原容疑者とエンゼルスタジアム近くのスターバックスで何度か偶然会ったことがある。注文時、店員に伝える名前はいつも「ジェイ」だった。当時は「一平だと米国の人が呼びにくいと思って…」と話していたが、まさかこの事件につながるとは夢にも思わなかった。

 14年から大谷を本格取材し、同時期に日本ハムに通訳として所属した水原容疑者もグラウンド内外で取材対象として何度も話を聞き、「勝手知ったる仲」だと思っていた。3月22日付の当欄で「悪人だと思ったことはない」と記したが、その後の報道やこの日の様子を見て、水原容疑者がどんな人間なのか本当に分からなくなった。

 ≪「謝罪したい」保釈保証金は一部支払わず≫水原容疑者は出廷に先立ち捜査当局に出頭し、身柄を一時拘束され、保釈された。弁護士を通じ「大谷選手とドジャース、大リーグ、そして家族に謝罪したい」との意向を表明した。捜査当局に協力し、司法手続きの早期終了を望んでいる。地裁は保釈保証金を2万5000ドル(約383万円)に設定。一部は支払わずに保釈され、条件として大谷や賭博胴元との接触禁止、パスポート提出、ギャンブル依存症の治療を受けることなどを定めた。条件違反すると保釈保証金を納付する義務が生じる。次回期日は5月9日(日本時間10日)で罪状認否が予定されている。

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