オンラインカジノ、相談件数12倍 「ギャンブル依存症問題を考える会」前倒し発表 一平容疑者も落ちた闇

2024年04月14日 04:50

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オンラインカジノ、相談件数12倍 「ギャンブル依存症問題を考える会」前倒し発表 一平容疑者も落ちた闇
米ロサンゼルス市内にある連邦地裁に出廷した水原一平容疑者(Backgrid/アフロ) 
 水原一平容疑者の銀行詐欺事件でオンラインでのスポーツ賭博が問題視される中、公益社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」(東京)が13日までに、スポーツ賭博を含むインターネットカジノに関する相談が急増しているとのデータを公表した。昨年開催した相談会のアンケート結果をまとめたもの。データは毎年、5月14日からの「ギャンブル等依存症問題啓発週間」に合わせて発表してきたが、今年は水原容疑者の件を受けて問い合わせが相次いでいることから、前倒しした。田中紀子代表は「あの大谷翔平さんでも巻き込まれる。家族でも気づかない」と話す。水原容疑者のニュースを見て「“うちの息子もこれだと思う”と話す保護者もいる」という。
 昨年のネットカジノに関する相談は97件。19年は8件で、新型コロナウイルス感染拡大の“巣ごもり”の間に12倍以上になった。家で、スマートフォンで気軽に賭けができるネットカジノの利用者が増えたためとみられる。田中代表は「コロナ下でオンラインカジノの日本語サイトが急増した」と指摘。同会によると、日本からの違法オンラインカジノへのアクセスは、21年にはそれまでの100倍と激増。米国、ドイツに次ぐ世界3位になった。

 低年齢化も問題になっている。昨年のデータでは、オンラインカジノを含むギャンブル依存症の年齢層は、20代が37%、30代が41%と全体の78%を占める。ただスマホ1台でできることから、オンラインカジノは10代にも広がっている。親の口座にあった600万円を全部使ってしまったケースや、スポーツ賭博がまん延している高校もあったという。

 田中代表は「オンラインカジノが合法な国のサイトであっても、日本からアクセスするのは違法。国の啓発が全く足りていない」と訴える。水原容疑者については「大事な人を裏切る、うそをつくと、ギャンブル依存症の典型的なパターンだと思う」と語った。

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