大瀧神社で泰澄の名前に触れて、えちぜん鉄道勝山駅からバスで13分の、勝山市にある平泉寺白山神社を訪ねた。717年、同じ泰澄によって開かれた白山信仰の拠点で、戦国時代には6000の坊院が建ち、8000人の増兵がいたという。だが、一向一揆で全山が焼失。現在は森閑として境内には美しい緑の苔が広がり、杉木立の間から拝殿が見える光景は別世界のよう。2015年に、ここで撮影された同じJR東日本の吉永小百合のCMを思い出した。
名所東尋坊は同神社にいた僧の名前で断崖から突き落とされたことに由来すると聞いて、次は同鉄道三国駅からバスで15分の東尋坊(坂井市)へ。2時間ドラマで見ていた断崖絶壁の迫力は想像以上。柱状節理が約1キロにわたって連なり、高さ25メートルと最も高い岩壁「大池」に立つと目がくらみそう。一方で日本海を背にした絶景にも目を奪われ、時間が経つのも忘れるほどだった。