【甲子園】慶応の2年生エース・小宅 笑顔の好救援 15イニング連続無失点締め

2023年08月24日 05:05

野球

【甲子園】慶応の2年生エース・小宅 笑顔の好救援 15イニング連続無失点締め
<仙台育英・慶応義塾>5回から登板した慶応・小宅(撮影・井垣 忠夫) Photo By スポニチ
 【第105回全国高校野球選手権記念大会最終日決勝   慶応8-2仙台育英 ( 2023年8月23日    甲子園 )】 優勝まであと1アウト。マウンド上の慶応の2年生エース・小宅(おやけ)雅己には、ある思いが浮かんだ。「みんなとやってきて楽しかったな」。帽子のつばには「必笑」と刻まれている。だから涙はない。歓喜の瞬間、トレードマークの笑顔で捕手の渡辺憩(3年)と抱き合った。
 土浦日大との準決勝完封から中1日。先発を譲った同じ2年生の左腕・鈴木佳門をリラックスさせるため「3点以内なら許すよ」と声をかけた。8―2とリードが広がった5回から2番手で登板。今春選抜からの成長は「ピンチでのギアの使い方がうまくなった」。8回2死一、二塁、9回無死二塁とピンチを招いても、140キロ台前半ながら、切れのある速球とカットボールがさえた。5試合に登板し、28回でわずか2失点。最後は15イニング連続無失点で締めた。

 栃木出身で、県央宇都宮ボーイズでは中3春の全国大会で中学日本一。県内外の強豪校など約60校から誘いを受けたが、自由な雰囲気に憧れて慶応を受験した。「エンジョイベースボールが一番大事だと改めて思った。好きな野球なので楽しまないと」。4万人を超える大観衆で埋まった甲子園の中心で、選んだ道は正しかったと認識した。

 髪をかき上げるしぐさも注目された。「そういうのも慶応のいいところだと思う」と白い歯をこぼす。まだ2年生。甲子園は小宅のさらに成長した姿を待っている。(甘利 陽一)

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