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【スポニチ調査ファイル(9)】大院大高・志水那優 高い総合力、実戦で輝く「勝てる捕手」

2024年06月04日 07:00

野球

【スポニチ調査ファイル(9)】大院大高・志水那優 高い総合力、実戦で輝く「勝てる捕手」
大院大高・志水那優 Photo By スポニチ
 アマチュア野球の有力選手をリサーチする「スポニチ調査ファイル」。第9回は、プロ注目捕手の大院大高・志水那優(ともひろ=3年)に迫る。今春大阪大会で大阪桐蔭、履正社を破ってチームを初優勝に導いた「勝てる捕手」。強肩や打力など一部を切り取るだけでは伝わらない魅力を深掘りした。 【大院大高・志水那優の動画はこちらから
 春季大阪大会を初優勝した大院大高の躍進は、正捕手の志水抜きでは成し得なかった。力強い送球、巧みな配球など高い総合力を備え、実戦で輝きが増すタイプの捕手だ。辻盛英一監督が解説する。

 「能力のバロメーターをつくれば、キレイな四角形になるタイプです。5点満点はないかもしれないが、全てに安定している。実戦で目立つので(今秋ドラフト候補の)今坂を見に来たスカウトが“捕手もいいじゃないですか”となって帰る」

 プロでも2秒を切れば及第点とされる二塁送球は最速1秒78を誇り、自身も「一番自信があるのは肩です」と胸を張る。ただし最大の魅力は、鋭い送球に頼ることなく、二塁へストライク送球を続けられる安定感にある。

 「どれだけ速い球を投げても正確でなければ意味がない。しっかり足を使って投げることを心がけています」

 今春は「勝てる捕手」としても評価を高めた。大阪大会では履正社、大阪桐蔭の2強を破った。今春背番号1の前川琉人(3年)は最速130キロ未満の軟投派。緩急を生かした配球で的を絞らせず、強打者そろう相手を翻弄(ほんろう)した。

 左打ちの「打てる捕手」でもある。打順は主に5番。高校通算は1本塁打ながら、「逆方向に強い打球を打てることが持ち味」と広角にライナー性の打球を打ち分ける。

 「夏の甲子園に出て日本一を獲る。個人としては、高卒でのプロ入りを目指しています」。強肩や打力で注目を集める高校生捕手が多い中、総合力の高さで着実に存在感を高めている。 (河合 洋介)

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