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京大医学部出身のソフトバンク育成右腕、水口創太が着実に存在感を増している

2024年06月04日 06:00

野球

京大医学部出身のソフトバンク育成右腕、水口創太が着実に存在感を増している
ソフトバンク育成2年目の水口(撮影・岡田 丈靖) Photo By スポニチ
 【鷹論】京大医学部出身として話題になったソフトバンクの育成2年目、水口創太投手(24)が存在感を発揮し始めている。1メートル94の長身右腕は右膝を痛めて離脱していたが、5月の3軍戦で復帰し、3者三振という圧巻のピッチング。5月終了時点で4試合を投げ防御率は0・00だ。
 「ケガなく結果もついてきている。試合に投げられることを楽しめている。大学以来の感覚です」

 22年の育成ドラフト7位で京大から田中英祐(元ロッテ)以来2人目、医学部から初となるプロ野球選手になった。新人合同自主トレ期間は卒業試験を受けるために球団の許可を得てチームを離れた。春季キャンプ中には国家資格の「理学療法士」の試験を受験するためファーム施設を離れた時期もあり、見事合格した。1年目は2軍の登板がなく、3、4軍の非公式戦に16試合投げ1勝0敗、防御率6・32だった。

 右膝を痛めた影響でリハビリ組にいた時間も長かった。「1年目は結果というよりフィジカル。根本の部分を成長できればとやっていた。やりたいことを取り組める期間だと思った」と前向きに取り組んだ。もともと下半身の筋力は強かったが、上半身の筋力に課題があった。「同じぐらいの強さにしたい」と汗を流した。昨年はベンチプレス85キロを10回程度だったが、100キロを10回上げられるようになるまでパワーアップした。

 投球フォームも見つめ直した。体の開きを微調整。平均球速は140キロ前半だったが、145キロまでアップした。5月の四国遠征では最速149キロをマーク。「球速はもっと出したい。150キロはいけそうかなという感覚はある」。自己最速は大学で出した152キロ。力強いボールが帰ってきている。

 球種はあまり多くない。短いイニングで出力を出すタイプと自認しており、大学から務めた中継ぎで今後も活躍を目指す。「今年中に2軍で投げたい。やるだけです」。普段は昼寝でリフレッシュするなど穏やかな一面を持つ水口の心は燃えている。 (杉浦 友樹)

 ◇水口 創太(みなくち・そうた)1999年(平11)8月9日生まれ、滋賀県出身の24歳。膳所では甲子園出場なし。京大から22年育成ドラフト7位でソフトバンクに入団。背番号164。1メートル94、公称から3キロ増の105キロ。右投げ右打ち。

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