【筑後鷹】大卒2年目左腕の前田純 和田の金言でウエスタンLトップの防御率1・07 支配下昇格へ精進

2024年06月04日 06:00

野球

【筑後鷹】大卒2年目左腕の前田純 和田の金言でウエスタンLトップの防御率1・07 支配下昇格へ精進
ソフトバンク・前田純 Photo By スポニチ
 4日に24歳になったソフトバンクの前田純投手が2軍で圧巻のピッチングを続けている。5月6日のくふうハヤテ戦では6安打無失点でウエスタン・リーグ初完封を飾るなど、防御率は同リーグトップの1・07だ。1月に参加した和田毅投手(43)の自主トレで受けた助言が進化につながっている。
 支配下昇格の筆頭候補と言っていいほどのウエスタン・リーグでの活躍だ。前田純は5月18日の広島戦で先発して7回0/3を投げて無失点。4月13日の阪神戦の途中から23イニング連続でスコアボードに0を並べた。主に先発で3日時点で計42回を投げ防御率1・07と0点台が迫ってきた。140キロ台の直球とチェンジアップが武器の左腕は「そこまで防御率は意識していない」と話し、「毎回安定したピッチングで勝てるピッチャーを目指したい」と気を引き締めている。

 日本文理大から加入した昨年は3、4軍の非公式戦で11勝を挙げる活躍。2軍では優勝へのマジック1で迎えた広島戦で公式戦初先発し、5回途中でマウンドを降りたが、2安打6奪三振2失点と力投した。援護に恵まれず負け投手になったが存在感を示した。オフには長崎県であった和田の合同自主トレで弟子入り。大ベテランから体幹で投げる大事さを学んだ。

 以前は体の力みから上半身主導の投球になっていた。和田にキャッチボールを見てもらって「それでは体力面が持たなくなる」と声をかけられ、「体幹をもっと使うには下、下の意識だよ」とのアドバイスを受けた。「腕が(自然に)振られる感じが重要だなと気づいた」。投球練習で意識すると内容がグンと良くなった。

 安定している要素が2つある。

 (1)平均球速 4月28日の阪神戦(タマスタ筑後)では6回無失点。初回に最速142キロをマーク。6回にも139キロと平均球速はあまり変わらなかった。「回をまたぐごとに落ちなくなった」とうなずく。

 (2)安定した制球 ここまで42回を投げて四死球は8。「ストライク先行で勝負ができていて、カウント有利に進められている。そこでバッターの反応を見る余裕ができたりしている」と自己分析した。

 松山2軍監督は「内容がずっといい。安定していますよね」と評価する。今季の2軍投手陣について、「千賀みたいな能力を持っているピッチャーは少ない。低く丁寧に投げて抑えていくのが投手の基本なんで。結果が出ている選手はできている」と続けた。

 マウンドを離れると、同期入団の西尾から薦められた韓国ドラマを見てリフレッシュしている。特に韓国では高視聴率で話題になった「涙の女王」がお気に入り。「めっちゃ面白くて初めて全話見ました。感情が動く感じでした」。大卒2年目できょう4日に24歳になった自分の立ち位置も理解している。支配下昇格へ向けてさらにアピールしていく。 (杉浦 友樹)

 ◇前田 純(まえだ・じゅん)2000年(平12)6月4日生まれ、沖縄県出身の24歳。中部商では甲子園出場なし。日本文理大に進学し、4年春は全日本大学選手権で登板。22年育成ドラフト10位でソフトバンクに入団。背番号167。1メートル89、85キロ。左投げ左打ち。

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