松下由樹語る 女優人生40年 支えになった伝説的バラエティー番組「力を付けてくれた」

2024年06月02日 08:30

芸能

松下由樹語る 女優人生40年 支えになった伝説的バラエティー番組「力を付けてくれた」
映画「お終活 再春! 人生ラプソディ」に出演中の松下由樹 Photo By スポニチ
 【インタビュー】女優の松下由樹(55)が5月31日に公開された映画「お終活 再春!人生ラプソディ」(監督香月秀之)で、生前整理だけではない、前向きな終活の最新情報を伝える葬儀社社員を演じている。主人公の主婦(高畑淳子)が「青春時代の夢を再び」と新たな一歩を踏み出すきっかけとなる役どころ。自身は15歳でデビュー後、コメディーからシリアスな役柄まで幅広く演じてきた。40年の女優人生を振り返ってもらった。(鈴木 美香)
 「“お終活”は前を向くための活動なんだと思ってもらえる映画だと思います。私の母の世代とか、年齢が上の方が必要とする知識なのかなと思ったら、私たち50代でも自分の日常生活の中で役に立つことはたくさんあると思いました。笑って泣いて役に立っているうちに、いろんな思いと家族のことが浮かんできたり、エンタメの中でいろいろなことを教えてくれる、これからどう生きるかに役立てられる、そんな映画だと思います」

 21年5月公開の「お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方」から3年ぶりの第2弾。松下は第1弾と同じく、葬儀社の社員で一級葬祭ディレクター・桃井梓を演じる。思わず見ている側も、自分の人生を振り返りたくなる作品。松下自身は1983年公開の映画「アイコ十六歳」で、富田靖子演じる主人公の友人役で15歳でデビューし、90年代はトレンディードラマに多数出演。90年代後半からは「ナースのお仕事」(フジテレビ)シリーズで観月ありさとの名コンビぶりが人気を博し、2000年代には「大奥~第一章~」(同)で主演するなど、幅広い役柄を演じている。

 「20代は無我夢中で短距離走みたいでした。自分の“引き出し”にいっぱい入れたけれど、いっぱい出して、もうなくなっちゃったみたいな。次、何を入れたらいいんだっけ?みたいに感じた時もありました。その後、徐々に長距離走みたいになって、経験と年齢で増えてきたものを生かしていけるありがたい職業に就いていると思っています」

 第一線で活躍し続ける松下にとって支えとなった番組は意外にもあのバラエティー番組だという。

 「作品を通して転機だったり、出合いってあるので、私の場合は“ココリコミラクルタイプ”というバラエティー番組に7年近く出させていただいたのがすごく大きな転機になっていると思います。スタッフの皆さんも出演陣の皆さんも優秀な方々で、すごく力を付けさせてくれて、いろいろなものを高めてくれた番組でした」

 2001年4月~07年9月にフジテレビで放送され、お笑いコンビ「ココリコ」のほか、松下をはじめとした坂井真紀、八嶋智人、小西真奈美、リリーフランキーら俳優、女優陣が、視聴者の投稿や芸能人の体験談をもとにした再現コントに出演していた。さまざまな設定のさまざまな役柄になりきる松下のコミカルな演技がお茶の間に人気だった。

 「スタートのころは賛否あったんですけど、徐々に受け入れられて、日ごろ感じていることを代弁してくれる、楽しく笑えるって言ってくださる方が多くて、そういうことはやっていても楽しかったですし、恵まれた作品に出合えたと思っています」

 「お終活」のほか、舞台「熱海五郎一座」(東京・新橋演舞場、2日~27日)に出演中。デビューから40年たった現在も出演依頼が途切れることがない。

 「“お終活”でもそうですが、諸先輩方たちとご一緒すると、自分がいかにまだまだなのかと年齢を含めて思います。人生100年時代の中でエネルギッシュな方たちばかりの中にいると、まだまだ落ち着いたことを言っていられないと思っています」

 晴れやかな笑顔で変わらぬ活躍を誓った。

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