広島・床田 まさかの初回6失点で4連敗 チームは4戦42失点 防御率トップ左腕でも投壊止められない

2023年08月11日 06:00

野球

広島・床田 まさかの初回6失点で4連敗 チームは4戦42失点 防御率トップ左腕でも投壊止められない
<ヤ・広>初回に6点を失った床田(撮影・篠原岳夫) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   広島3―13ヤクルト ( 2023年8月10日    神宮 )】 投壊が止まらない。広島は10日のヤクルト戦に3―13で大敗。開幕直後に喫して以来で、今季ワーストタイとなる4連敗となった。試合前時点で防御率1・70を誇った床田寛樹投手(28)が味方の失策にも足を引っ張られ、3回で11安打を浴びてまさかの7失点(自責5)でKO。救援陣も失点を重ねた。直近4試合で3度目の2桁失点で、この間の総失点は実に42。首位・阪神とは5・5ゲーム差に広がった。
 目を覆いたくなる惨状だった。試合前の時点で9勝を挙げ、リーグ唯一の防御率1点台(1・70)を誇っていた床田が、今季最短の3回でまさかの降板。しかも自己ワーストタイの11安打を許し、今季ワースト7失点の内容に表情はさえなかった。

 「長いイニングを投げないといけない。そう思ってはいましたけど、初回からああいう投球になって申し訳ないと思います。初回で試合が決まったようなものなので…」

 好調な相手打線にいきなりつかまった。先頭・塩見の左前打と内山のバント安打で無死一、二塁。山田は遊ゴロに仕留めたものの、二塁封殺を狙った矢野からの送球を名手・菊池が捕り損ねる痛恨。一気に重苦しい空気が球場内に立ち込めた。

 「あそこで踏ん張ろうと思ったけど、踏ん張れなくて…」

 無死満塁を背負い、村上に2点二塁打を右翼線に運ばれると、サンタナには右越え3ランを被弾。さらに中村、北村にも安打を許し、打者一巡後、塩見に再び痛打を浴びた。一挙6失点。ショックの色は隠せなかった。

 首位を快走する阪神とは対照的にチームは3連敗中。試合前練習では西川に「頼むぞ。3点だったら何とかする」と声を掛けられていた。床田自身も「8月あと3登板、4登板が凄く大事になると思う」と、この試合の重要性を認識していた。だからこそ悔しさが募る。

 「トコ(床田)にはいつも助けてもらっている。今日はトコの日じゃなかったということ。また次の登板で頑張ってもらいたい」

 新井監督は左腕を責めず前を向く。ここへ来て投手陣の疲弊が目立ち始め、2桁失点は直近4試合で3度目。ヤクルト3連戦で29点、4試合で42点を失った。指揮官は、そんな苦しい現実にもきっぱり言う。

 「夏場で凄く疲れている時だと思う。チーム状態には波があるからね。今が底だと思うし、あとはもう上がっていくしかない。そう思っています」

 チームの連敗は開幕以来の4に伸び、首位は5・5ゲーム差に遠のいた。酷暑の中で迎えた正念場。床田も言葉に力を込める。

 「今日やられているので、やり返せるようにしたいと思います」

 次回は、本拠地マツダでの阪神3連戦(15~17日)。真価が問われる登板になる。(江尾 卓也)

おすすめテーマ

2023年08月11日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム