阪神、近本弾で55年ぶり夏ロード7連勝!今季4戦4敗の戸郷撃ちでG戦勝率5割以上確定

2023年08月11日 05:15

野球

阪神、近本弾で55年ぶり夏ロード7連勝!今季4戦4敗の戸郷撃ちでG戦勝率5割以上確定
<巨・神>7回、2ランを放つ近本(撮影・白鳥 佳樹) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神5―2巨人 ( 2023年8月10日    東京D )】 阪神・近本光司外野手(28)が10日の巨人戦で決勝6号を放ち、夏のロードでは55年ぶりの7連勝を呼んだ。7回に拙守を突いて同点とし、なお2死一塁から右翼席へ打ち込んだ。今季巨人戦での過去4敗は全て戸郷の登板日。5度目で初めて打ち破り、巨人に対して3年連続の勝率5割以上を早くも決めた。今季最多を更新する貯金21で2位・広島とは5・5ゲーム差。首位独走の猛虎に、もう敵はいない。
 近本はフォロースルーの勢いのまま両手で高々とバットを掲げ、華麗に一塁へと走り出した。7回2死一塁。カウント2―2から5球目、初回から数えて129球目だった戸郷の内角直球を一閃(いっせん)――。滞空時間の長い弾道で右翼席に着弾した。直前の才木の送りバント失敗を帳消しにし、5月以来、夏のロード中に限れば55年ぶりの7連勝へと虎を押し上げた。

 「狙ってました。内角が来るだろうと思ってしっかり振り抜くことができた。接戦で(戸郷は)いい投手だし、何とかここで勝ち越さないと、という気持ちだった」

 5回2死一塁でもカーブを右前に運び、15試合連続安打。戸郷に対して4打席で計25球を投げさせ、全129球のうち約2割を占めた。真綿で首を絞めるように体力を削り、最後の勝負どころでの一撃で仕留めた。

 巨人に喫した今季の4敗は全て戸郷(3勝)の登板日だった。頂点への行く手を阻んでいた唯一の壁を打ち破り、巨人戦は3年連続の勝率5割以上が確定。8試合を残して12勝4敗1分けとし、年間最多17勝の更新も視界に捉えた。

 前夜は快進撃に一瞬だけ暗雲が垂れ込めた。1点優勢の7回2死からブリンソンの凡飛を交錯する形で左翼・島田が落球。直後に逆転被弾した。延長11回の末に勝利した試合後のロッカールームですぐに島田と反省の場を持った。「中堅が声を出せば、中堅が捕る」という決まりごとを改めて確認。開幕前に中堅手として「あうんの呼吸で守れる両翼は島田くらい」と信頼を寄せていた相手とでさえ生じた“アリの一穴”を、その夜のうちに防いだ。

 「チーム一丸となっている。(試合前の)原口さんの声出しから一体感があって、凄くいいチーム」

 2位に5・5差をつけたのは、6月8日以来(当時はDeNA)。最短の優勝マジック点灯は15日で、独走と言っても誰も文句は言うまい。5月の7連勝と9連勝を合わせ、同一シーズンで3度の7連勝以上は1リーグ時代の47年以来、76年ぶり2度目。残り42試合。仲良しでも慣れ合いでもなく、互いに競い、そして支え合える最高の集団が出来上がりつつある。(八木 勇磨)

 ○…近本(神)は今季6本塁打中3本が巨人戦で、そのうち2本が戸郷から。今季戸郷は12被本塁打しているが、2本許したのは近本だけ。

 ○…阪神の7連勝は5月20日~30日の9連勝以来、今季3度目。夏の長期ロード中では68年8月18日~27日の8連勝以来55年ぶり。きょう11日もヤクルトに勝って8連勝なら、フランチャイズ制導入の52年以降では2度目の夏の長期ロード最長記録になる。

 ○…阪神は今季の巨人戦を8試合残して12勝4敗1分けとし、カード勝率5割以上を決めた。あと1勝か1分けで21年から3年連続の巨人戦勝ち越しが決まる。3年連続は03~05年以来で、2リーグ制以降2度目。最長は1リーグ時代の43~48年の5シーズン連続(45年は戦争で中断)。シーズン最多勝利は79、03、04年の17勝がある。

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