巨人・原辰徳監督 今季限りで辞任 契約最終年残し…2年連続Bクラスの責任 後任は阿部ヘッド昇格決定的

2023年10月04日 01:46

野球

巨人・原辰徳監督 今季限りで辞任 契約最終年残し…2年連続Bクラスの責任 後任は阿部ヘッド昇格決定的
<中・巨>ベンチで阿部ヘッドコーチ(右)と話す原監督(撮影・椎名 航) Photo By スポニチ
 巨人の原辰徳監督(65)が今季限りで辞任することが3日、分かった。今季は2年連続で4位に終わり、同一監督での2年連続Bクラスは球団史上初の屈辱。来季は3年契約の最終年だったが、責任を取ることになった。巨人の監督として歴代最多の1290勝を挙げている名将の後任には、愛弟子の阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチ(44)の昇格が決定的だ。
 原監督は3年ぶりのV奪回に臨んだ今季、優勝争いに絡めずに3年連続でリーグ優勝を逃した。9月29日にオーナー会議に出席した山口寿一オーナーは来季が3年契約の最終年となる原監督の続投について明言を避け「来季のことは真剣に考えなきゃいけない。契約についてどう考えるかも含めて真剣に考える必要があるだろうという考え」と語った。

 同日には2年連続でCS進出を逃す4位が確定。同一監督では巨人史上初めての2年連続Bクラスという屈辱となり、翌30日に原監督は「大いに受け止める必要があるということ。非常にふがいない戦いの中でこういう結果になった。ファンの方には大変申し訳ない」と謝罪し、契約を残しながら今季限りで辞任することになった。

 原監督は19年から3度目の指揮を執り、同年、20年にリーグ連覇。しかし、日本シリーズではソフトバンクに2年連続4連敗を喫し、その後はリーグ制覇からも遠のいた。今季も開幕ダッシュに失敗し、4月には最下位も味わった。高卒3年目の秋広や新人の門脇ら若手を積極的に起用するなど若返りを図ったが勝負どころで打てず、1点差試合は25勝26敗と競り負ける展開が多かった。18年ぶりにリーグ優勝した阪神には6勝18敗1分け、2位の広島にも8勝17敗と2球団に借金21と大きく負け越すなど力の差は顕著だった。原監督は悲願の日本一奪回こそ果たせなかったが、第3次政権では巨人史上最多の監督通算1290勝という勲章を残した。きょう4日のDeNAとの最終戦(東京ドーム)で最後の指揮を執る。

 後任には阿部ヘッド兼バッテリーコーチの昇格が決定的だ。同コーチは19年限りで現役を引退し、翌年から2軍監督に就任。22年から1軍コーチとなり、今季はヘッドで原監督の参謀役を務めた。先発オーダー、攻撃時のサイン、選手起用などを原監督に進言しながら、勝負に対する姿勢を身近で学んできた。

 来季は4年ぶりのリーグ優勝はもちろん、12年以来遠ざかっている日本一奪回に向けて巻き返しを期す。コーチ陣など組閣はきょう4日のシーズン終了を待って本格的に動き出すとみられ、阿部新体制で再出発を図る。

 ◇原 辰徳(はら・たつのり)1958年(昭33)7月22日生まれ、神奈川県出身の65歳。東海大相模では甲子園に春夏4度出場。東海大を経て80年にドラフト1位で巨人に入団。81年に新人王、83年にMVP、打点王に輝いた。95年に現役引退。通算1675安打で打率・279、382本塁打、1093打点。巨人監督を02年から計3度、17年間務め、リーグ優勝9度、日本一3度。09年のWBCでは侍ジャパンの監督として世界一に輝いた。18年に野球殿堂入り。

 ◇阿部 慎之助(あべ・しんのすけ)1979年(昭54)3月20日生まれ、千葉県出身の44歳。安田学園から中大を経て00年ドラフト1位(逆指名)で巨人に入団。12年に首位打者、打点王でMVPを獲得。ベストナイン9度、ゴールデングラブ賞4度受賞。通算2132安打で打率・284、406本塁打、1285打点。五輪は00年シドニー、08年北京、WBCは09、13年に出場。19年限りで現役を引退し20年から2軍監督、昨季は1軍の作戦兼ディフェンスチーフコーチ、今季はヘッド兼バッテリーコーチを務める。

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