【鷹論】球速と制球力アップで飛躍期す田中怜利ハモンド

2023年10月03日 05:30

野球

【鷹論】球速と制球力アップで飛躍期す田中怜利ハモンド
田中怜利ハモンド
 21年に育成ドラフト5位で指名された2年目の田中怜利ハモンド投手(19)がコツコツと3、4軍で成長曲線を描いている。ここまで非公式戦で28試合に登板し、8勝4敗、防御率2・97と一定の成績を残している。「去年に比べたら球速も上がったし、フォームも安定したので良くなりました」と表情には手応えがにじむ。
 ナイジェリア人の父を持ち、愛媛の帝京五から入団した。ルーキーイヤーの昨年は3軍で23試合に登板し、2勝2敗1セーブ。防御率は9・85と大きな数字が並んだ。最速が130キロに届かないピッチングの日もあった。オフは腕の使い方を変えた。「教えてもらったりはしていないです。去年は軽いイップスみたいな感じで、腕が上がらなくて。上から投げるイメージで、ひたすらやってきました」と反復練習を繰り返してきた。今季は直球の最速で148キロをマークと成果が出ている。

 現在は主に3、4軍で先発にチャレンジしている。変化球を投げる機会も増え、スライダーに自信を持てるようになったという。制球面もアップしたという。昨年は28回1/3で45四球だったが、今年は75回2/3で47四球と改善傾向にある。「先発するたびに、良いカウントで投げる機会が増えたと思います」と手応えを感じている。森山3軍監督は「去年に比べたら、もうすべてが成長している。入らなかったストライクが入るようになったし、120キロ台の真っすぐが140、45キロが出るようになったから」と目を細めている。

 目指す投手像は楽天のベテラン右腕・岸だ。「フォーム的に参考にしています。タイプ的には似ているかなというところで見たりはしています」と目に焼き付けている。体づくりにも並行して取り組んでおり、秋の目標について「もう一回、球速を求めてやりたいです。今はトレーニングの疲労も少しある中で投げている。トレーニングの結果が出たらポンポンといける気がしますね」と力強く語った。愛称はハモ。150キロの大台到達と、3年目の飛躍を期す秋にする。

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