【恩師が語る平野佳】中学時代の顧問・江口氏「見られていなくてもサボらず黙々と毎日グラウンド10周」

2023年10月03日 05:45

野球

【恩師が語る平野佳】中学時代の顧問・江口氏「見られていなくてもサボらず黙々と毎日グラウンド10周」
中学時代の野球部顧問・江口勝彦氏(右)とオリックス・平野
 【パ・リーグ   オリックス3ー0日本ハム ( 2023年10月2日    京セラD )】 オリックス・平野佳の日米通算250セーブ達成を受け、中学校時代の野球部顧問・江口勝彦氏(68=京都府宇治市教育委員会)が祝福メッセージを寄せた。現在でも親交があり、レジェンド右腕の知られざる素顔を明かす。
 日米250セーブ達成、本当におめでとう。彼が中学1年生の時、私は野球部の顧問(監督)を務めていました。初めてキャッチボールを見た時、「体のバランスがいい選手だ」と思ったのが第一印象。その理由から投手に専念させました。

 当時、バッテリーには日課として練習前にグラウンド10周を義務づけていました。私は会議等々で練習に顔を出せない時もありました。そういう時、力を抜いたり、サボる生徒は多くいました。しかし平野は違いました。会議室からグラウンドを見ると、いつも黙々と走っていました。

 「(一生懸命に走ることは)当たり前のことです」

 そう平然と言った平野の言葉は忘れません。当時からコツコツと自分を磨いていました。初登板は満塁の大ピンチ。「平野が打たれたら仕方がない」。周りからの信頼が厚かったこともあり起用したことを覚えています。決しておごらず、素直で、何より謙虚な部分は今も変わりません。

 私が校長を務めた3校では講演会も行ってくれました。数多くの教え子がいますが、平野は私の誇りです。セーブ数より登板数にこだわっています。すべてはチームのため。決して日米250セーブが最終ゴールではありません。次はどんな景色を見せてくれるのか。ネット裏、テレビで平野の勇姿を見ることが、今の楽しみです。

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