“ものぐさ”だった鳥山明さん 超サイヤ人の金髪、消すはずだったアラレちゃんメガネ…「逸話」多数
2024年03月08日 14:35
芸能
「ドラゴンボール」は全42巻。単行本に挟まれたミニ漫画「最近のわし」「これを書いてたころのわし」などで、長期にわたる連載中のさまざまなエピソードが記されている。
例えば、スーパーサイヤ人が「金髪」の理由は、「ベタを塗る手間を省くため」という“ものぐさ”なエピソードは有名。全編を水性サインペンのみで描いた「POLA&ROID」という漫画も誕生したほどだった。
また、敵が必殺技で街を全て吹き飛ばすシーンがあるが、これも「背景を描くのが大変だったから」という理由から荒野にしてしまったというエピソードも。
さらに、「Drスランプ」単行本第16巻では、アラレちゃんの「トレードマーク」になったメガネについて「ロボットが近眼だったらおもろいかな~という、ほんのギャグのつもりでメガネをかけさせたのだが いつの間にかトレードマークになってしまい、メガネをはずすきっかけをうしなってしまった。ホントはメガネをかくのは わりと めんどくさいので とってしまいたかったのだが…」と本音を明かし、笑いを誘っている。
それでもこだわり抜いた圧倒的な画力で唯一無二の魅力を放ち、読者の心をつかんで離さなかった。鳥山氏の“面倒くさがり”が、伝説的な長期連載を支えた一面もあった。
世界中に愛された鳥山さん。突然の訃報に、各界から追悼の声が止まらない。(中村 綾佳)
鳥山さんは1978年に集英社「週刊少年ジャンプ」52号で読み切り作品「ワンダーアイランド」でデビュー。その後「Dr.スランプ」「ドラゴンボール」と大ヒット作を生み出し、いずれもテレビアニメ化、映画化され、国内のみならず世界的に愛された。漫画のみならず、「ドラゴンクエストシリーズ」などのゲームのキャラクターデザインなど幅広く活躍。今年3月4日、読切作品「SAND LAND」プロジェクト発表会が開かれたばかりで、新作アニメ「ドラゴンボールDAIMA」の公開も控えていた。