鳥山明さんを発掘 元編集者・鳥嶋和彦氏「ドラクエ」誕生は「米国で購入したソフトを実際に…」

2024年03月08日 16:32

芸能

鳥山明さんを発掘 元編集者・鳥嶋和彦氏「ドラクエ」誕生は「米国で購入したソフトを実際に…」
鳥山明さん死去 Photo By スポニチ
 「ドラゴンボール」などで知られる漫画家の鳥山明(とりやま・あきら)さんが1日、急性硬膜下血腫のため死去した。68歳。名古屋市出身。葬儀は近親者のみで執り行われた。集英社「週刊少年ジャンプ」の公式サイト及び「ドラゴンボール」公式サイトが8日、発表した。
 「Dr.スランプ アラレちゃん」や「ドラゴンボール」シリーズなど国民的漫画を生み出し、キャラクターデザインを務めたゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズは累計8300万本の大ヒット。2019年には、フランス政府より芸術文化勲章が授与された。

 「ドラゴンボール」初代編集を担当するなど鳥山さんを世に送り出した現白泉社顧問の鳥嶋和彦氏は以前、「ドラゴンクエスト」の誕生についてテレビ番組、インタビューで明かしている。

 「(ゲーム会社)エニックスのゲームコンテストをやってソフトを作ろうという話」が出たときに、宣伝のため「テレビはNHK、雑誌はジャンプに話の持ち込みがあった。これは面白いと思って、ジャンプの独占にしてくれと話をした」とゲームの仕事を始めた経緯を説明。

 このコンテストがきっかけで、クリエイター堀井雄二氏とプログラマーの中村光一氏が出会い、タッグを組むことに。2人が注目したのがまだ日本では馴染みの薄かったRPG。鳥嶋氏含め3人は良いソフトを作っていた米ロサンゼルスのアップル社に取材へ行き、知識を養ったという。

 帰国後、本場で購入したソフトを何度も実際にプレイし、「どういうふうにプレイするかつかんでいった。それが『ドラゴンクエスト』につながっていった」と告白。

 「是非、ジャンプでゲームが始まるところから出来上がるところまで追いかけたいと。ジャンプでやるには、編集部の中の人間を説得しなきゃいけない」と感じた鳥嶋氏は、「鳥山さんがゲームが嫌いじゃないって知っていたので、キャラクターのデザインをお願いした。そうすればジャンプに載せる必然性もできるからということで」鳥山さんにキャラクターの担当を依頼したという。

 クリエイターの堀井氏も別のインタビューで、「鳥嶋さんは、僕が『ゲーム作るよ』って言った時に、鳥山くんがゲーム作りたがってる!って言ったんです。『じゃあ描いてもらおう』って言って。で、あとで鳥山さんに聞いたら、いや僕そんなこと言ってません。て言うんで。鳥嶋さんが作家に刺激を与えようとゲームの仕事をやってみようよってことだったんだと思うんですよ。その繋がりがドラゴンクエスト誕生のきっかけだったんですから…彼の直感があったんでしょうね」と運命的な巡り会いを語っている。

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