慶応107年ぶりVで酷暑甲子園に幕 議論呼んだクーリングタイム、4年ぶり土集め、丸刈り論争、大声援…

2023年08月23日 16:55

野球

慶応107年ぶりVで酷暑甲子園に幕 議論呼んだクーリングタイム、4年ぶり土集め、丸刈り論争、大声援…
<仙台育英・慶応>仙台育英に勝利し、歓喜する慶応ナイン (撮影・須田 麻祐子) Photo By スポニチ
 【第105回全国高校野球選手権記念大会最終日・決勝   慶応8―2仙台育英 ( 2023年8月23日    甲子園 )】 コロナ禍を乗り越えて迎えた第105回全国高校野球選手権記念大会は、慶応(神奈川)の1916年以来107年ぶり2度目の優勝で熱戦に幕を閉じた。慶応の甲子園球場での優勝は初めて。1916年の優勝は豊中グラウンド、1920年の準優勝は鳴尾球場だった。
 6日の開会式では、4年ぶりに出場校のベンチ入り選手全員が入場行進に参加。今夏から登録選手数が18人から20人に増え、史上初めて背番号19、20をつけた選手が甲子園の土を踏んだ。先導役は、今夏の東東京大会で日大豊山の8強進出に貢献し、昨年の高校総体の競泳で3冠を達成した〝二刀流〟の光永翔音(3年)が務めた。

 開幕戦では、土浦日大(茨城)の松田陽斗(3年)が先制アーチ。4年ぶりに大会1号が大会初得点となった。2019年以来4年ぶりに声出し応援が解禁され、本塁打や好プレーの際にはアルプス席だけではなく球場全体から大歓声が湧き上がった。各校のブラスバンドが奏でる応援曲も、インターネット上などで話題になった。

 灼熱の太陽の下、熱戦が繰り広げる選手の暑さ対策のため、今大会から5回終了後に、水分補給などを行う10分間のクーリングタイムを設けられた。クーリングタイム明けの6回に足をつったり、体調不良を訴えたりする選手が出たことで、大会本部は大会第6日(11日)に「グラウンドに戻る前には軽運動をするよう、試合前とクーリングタイム中に選手に呼び掛ける運用を追加した」と発表した。

 タイブレークの適用が延長10回からとなった今大会では、決勝までに6試合で延長戦に突入した。試合終了後には、コロナ下で禁止されていた土を集めることが4年ぶりに復活。記録員としてベンチに入った女子マネジャーがひざまづき、土を集めている姿は多くの野球ファンの胸を熱くさせた。

 一方、今夏は、丸刈りにしていないチームも多く出場。時代の象徴として注目を集めた。8強進出校では丸刈り以外の3チーム(慶応、土浦日大、花巻東)が残った。慶応はもともと丸刈りの伝統はなく、2008年に8強に進出した際も今と変わらない短髪姿だった。日本高野連の髪形についての調査によると、2018年度は76・8%(3025校)の学校が丸刈りだったが、今年度は26・4%(1000校)に激減。「特に取り決めず長髪も可」とした学校が18年度の14・2%(559校)から今年度は59・3%(2246校)に急増した。

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