球拾い―大リーグのこぼれ話伝えます―
MLB セクハラと差別撤廃へ ようやく本気に
2021年02月21日 05:30
野球
球界の男女差別問題が表に出たのは77年、スポーツイラストレーテッド(SI)誌の女性記者がヤンキースタジアムで男性記者と同等の取材を拒否された。SI誌はMLBを訴え1年後、「MLBの措置は男女平等を定めた憲法修正14条違反」と勝利判決を得た。「だが、状況は42年間変わらなかった」と女性記者たちはいう。
MLBは動いた。セクハラ問題に特化した新しい部署を立ち上げ、全球団のオーナー、GM宛てにセクハラと差別撤廃の強化指針を示し「MLBは立ち上がり、発言する」のタイトルの現状報告書を添えた。ニューヨーク・タイムズ紙が規則の一部を報告した。「事件の深刻さに対応する措置は、警告、資格停止、解雇」「真摯(しんし)な“内部告発”には、誠実に対応し、機密を保持し、報復は決して行わない」というのはネットメディアに匿名で暴露され、MLBや球団、メディアが後追いする現状防止のためだろう。
球団の野球運営部門と経営部門それぞれの幹部5人の特別講習会への出席も命じている。ようやくMLBは本気になった。(野次馬)