球拾い―大リーグのこぼれ話伝えます―
「野球研究所」レイズの“くせ者球団”経営陣主導権争い
2021年05月30日 02:30
野球
レ軍は大リーグ機構(MLB)の98年球団拡張でア・リーグの持つフロリダ州の本拠地権を買った実業家を初代オーナーとする。スタンバーグ氏は95年に株式の48%を買い、首席オーナーになった投資銀行家。「現在の持ち株85%」と地元紙は報じる。創設時143億円だった球団価値はいま1160億円(経済誌フォーブスの評価)だ。
スタンバーグ氏は近年経営刷新に熱心だった。評判の悪い本拠地トロピカーナ・フィールドの改築、新球場建設計画、シーズン試合の半分をモントリオールで開催などを打ち出していた。
敏感だったのは、本拠地セントピーターズバーグ市。新計画が出るたびに「レ軍との球場使用契約は27年まで続く。他地域での試合は禁止、移転はできない」とけん制した。少数株主グループからの反応はゼロ。大リーグでは球団経営権争いは珍しくない。少数株主グループは油断していたのだろう。相手は「くせ者球団」で「野球研究所」のトップ。何でもありなのに…。(野次馬)