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「ロックアウト解除」のタイムリミットは3月3日

2022年02月06日 05:30

野球

 オーナー側がロックアウトをかけて2カ月。当初は年が明ければ選手会との交渉が進むとみられたが、話し合いは4回だけ。進展はなく、開幕準備の諸事項の日程も宙に浮いたままだ。メディアは「野球カレンダーの混乱」を心配する。ロックアウト開始の昨年12月2日には開幕まで119日あった時間は約2カ月の「冬眠状態」で空費し、今月1日で58日に縮まった。スポーツ専門局ESPN(電子版)は、開幕までに定められている準備日程を時系列で書き出し、現状では3月31日(日本時間4月1日)の開幕は危機的状況になりかねない、と指摘する。ポイントの日程と問題点を紹介しよう。
 (1)2月15日(同16日、開幕まで44日)=バッテリーのキャンプ地集合日。注意点は8日(同9日)。「この日までにロックアウト解除が必要」と某球団幹部。そうなれば球界は生き返るが、奇跡でも起こらない限り無理な話だ。

 (2)2月26日(同27日、開幕まで33日)=オープン戦開始。注意点は19日(同20日)。この日から全体練習を始め1週間で試合が可能な体にするため。「投手は3回まで」と代理人。「野手にも100%の仕上げは求めない」と某球団コーチ。

 (3)3月31日(開幕日)=注意点は3月3日(同4日)。コロナシーズンの20年は、夏のキャンプ(7月1日)から開幕(同24日)の23日間の短期キャンプで行ったが、多くの投手とその代理人は「身体的に非常な負担になった」。野手の故障も多かった。大リーグ機構(MLB)幹部は「キャンプ期間4週間は確保したい」と漏らしていたそうだが…。

 要は3月3日が「ロックアウト解除」のタイムリミット。過ぎれば「大混乱」への時計が動きだす。チキンゲームになったオーナー側、選手会のにらみ合いだ。(野次馬)

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