球拾い―大リーグのこぼれ話伝えます―
偽物の記録達成ボール出没許さないMLBの徹底した対策
2022年09月25日 02:30
野球
これを受けてニューヨーク・タイムズ紙が大リーグの試合記念品の真贋(しんがん)判定システムの仕組み、歴史を報じた。試合球の出自の確認、保証の大切さを最初に訴えたのは、14年にがんで死去した元パドレスのトニー・グウィン。首位打者8回の安打製造機で殿堂入りを果たしているが、自分の偽サイン入りのボールが大量に販売されているのに気が付いた。サインボールの収入は慈善事業への寄付が選手たちの通例だ。
「選手だけでなく球団もMLB機構も正しい管理を」とのグウィンの呼びかけで球界は目を覚ました。いまでは虹色にキラキラ光る爪ほどのホログラムステッカーが本物の証明。技術の進歩で偽物づくりはまず不可能という。
報道を下敷きに書いてきたが、白状すればグウィンが偽サインを問題にしたとき「スーパースターが多少の偽サインにケチなことを」と思ったのだから、不明を恥じるばかり…。特別球は全面的に信用する。(野次馬)