球拾い―大リーグのこぼれ話伝えます―
異色の名将 解任理由は「哲学上の相違」?
2021年10月24日 05:30
野球
シルト氏は異色の名将だ。プロ経験は一切なし。大学野球でプレーの後、高校野球の指導者などを経てカ軍のスカウトに。マイナーのコーチに転じ大リーグ監督にまで上り詰めた。途中就任の18年シーズンを除き19年から今季まで3シーズン全てポストシーズン進出。19年、ナ・リーグ中部地区優勝で最優秀監督。今季も敗れはしたが、ドジャースとの一発勝負のワイルドカードゲームに持ち込む17連勝は高く評価されたのだが…。
シルト氏のリモート会見映像を見た。質問は受けず、18年間のカ軍生活の感謝声明。「私はカ軍のレガシーを守るため身も心も魂もささげ尽くした」。涙、涙、また涙の「カージナルス愛」。他チームの指揮を執れるのか心配になったほど。
ところで監督解任理由の「哲学上の相違」とは。半世紀前の冬の集会での監督解任会見が初耳だ。説明を頼むと「GMは4階に行くという。監督は3階だ、という。そういうことだ」。AP通信の老記者が、解任理由説明を避ける決まり文句と教えてくれた。(野次馬)