球拾い―大リーグのこぼれ話伝えます―
新鮮に感じる30年前の61号本塁打を放ったロジャー・マリスの逸話
2022年10月02日 05:30
野球
驚いたのは9月29日付のニューヨーク・タイムズ紙電子版。前出読者の話の再現だ。マリスが対戦相手のレッドソックスの捕手に語りかけた言葉。「あの青年をどう思う?彼は結婚の準備中という。彼は、賞金が使えるのに“何もいらない。このボールをあなたに受け取ってもらいたいだけ”と言う。この世の中には素晴らしい人間が残っているということだ」
ヤ軍ブルペンではエースのホワイティ・フォードが「マリスはここに打ち込むことが多い。どの位置が良いか、何しろ賞金5000ドル」と騒いでいたというのが笑わせる。なんとも人間くさい話が、データ分析数字と英語略称いっぱいの記事を読まされる目に新鮮だ。来季からは秒単位で試合進行の新ルール、ついていけるか心細い。(野次馬)