球拾い―大リーグのこぼれ話伝えます―
防護ネットも越える「ボールトスの精神」
2022年08月07日 05:30
野球
「この処置には大賛成だ。防護ネットが高いからボールをうまく上に投げたり、ベンチの屋根を転がしたりする技術が必要になったけれど」と選手たち。アイコンタクトした子供が防護ネットまで来て、選手がネットの隙間にボールを押し込む“手渡し”も誕生した。
「ファンを選ぶプレッシャーが嫌だ。チームメートに渡してしまう」と言う選手もいるが、「グラブを持った子供がいたら最高だ。渡したボールは彼らの宝になるのだから。サンキューには、こちらもサンキューだ」。防護ネット延長要望は、コミッショナーのロブ・マンフレッド氏には冒険だった。シーズンシート契約の富裕層、球団のお得意さまが最も影響を受ける。有力球団と選手会が支持しての実現だが、マンフレッド氏の功績なのは間違いない。(野次馬)