球拾い―大リーグのこぼれ話伝えます―
顕彰試合で「団結」できず…選手統制力欠いたレイズ
2022年06月12日 05:30
野球
マシュー・シルバーマン球団社長の弁解は苦しい。「我が球団は少ない資金でいろいろ工夫して戦っている。重要なのは選手間の団結」。要するに選手間で論争になる事項の強制はスルーしたい。これでは選手が自由にスポンサーを見つけ、そのロゴマークを付けかねない。地元紙には球団の選手統制力の弱まりを嘆く気配が感じられる。
こんな例がある。レッドソックスのクリス・セール投手は、ホワイトソックス時代の16年にレトロユニホームの着用を拒否、ハサミで切り裂いた。ホ軍は球団規則違反と球団財産破損で5試合の出場停止処分を科した。この5試合分の給与が罰金だ。大げさに言えばこれが球団の選手管理力というものだろう。
最後に余談。アストロズのダスティ・ベーカー監督は向かい合った相手と万歳の両手を打ち鳴らす“ハイ・ファイブ”は「バークの発案。ド軍選手時代に2人でやったのが広まった」。ゲイの大リーガー1号に野球文化の創造者の顔があったのが救われた思いだ。(野次馬)