三遊亭とむ改め錦笑亭満堂が日本武道館で襲名披露興行フェス 「ここからがスタート」

2024年01月21日 20:56

芸能

三遊亭とむ改め錦笑亭満堂が日本武道館で襲名披露興行フェス 「ここからがスタート」
「満堂フェス」に登場した落語家・三遊亭とむ改め錦笑亭満堂 Photo By 提供写真
 昨年7月に真打ちに昇進した落語家・三遊亭とむ改め錦笑亭満堂(40)の披露興行「満堂フェス」が21日、東京・北の丸の日本武道館で開かれた。落語家の襲名披露興行が同所で開かれるのは初めてで、サンドウィッチマン、ナイツら豪華ゲストが集結した。
 フェスのトリで古典落語の名作「芝浜」に挑戦した満堂。約15分の高座を見事に務め、観客6000人から大きな拍手を浴びた。「昇進して半年、ここがゴールではございません。ここからがスタートだと思ってますので、これからも応援してください」と力強く語った。

 開演時、10代からの友人であるウエンツ瑛士がサプライズで登場。「君が代」を独唱し「何でもやりますと言ってたんですけど、1週間前に“国歌独唱に決まりました”と報告を受けた」と明かした。友人として「笑顔をたくさん届けてくれる人間になったと思う。さらに上を目指してほしい」とエールを送った。その後もスピードワゴン・井戸田潤、タイムマシーン3号らお笑い界の仲間が登場したほか、DJ KOO、クリス・ハートら音楽界からもゲストが出演。大いに会場を盛り上げた。

 「おたまとゲタで、おったまげた~!」とモノボケを十八番としたピン芸人、末高斗夢として活動した後、2011年に落語家に転身。春風亭小朝の紹介で三遊亭好楽に弟子入りし、「三遊亭こうもり」として活動を始めた。14年に二つ目に昇進し「三遊亭とむ」と改め、昨年7月に真打ちに昇進。小朝が「錦笑亭満堂」と新たな名を付けた。

 落語家転身時から「日本武道館で真打ちの披露興行をしたい」と言い続けてきた。これまでも高座をしながらのフライングなど、誰もやったことがない芸に挑戦してきた。亜流とも見られてきたが、古典も地道に練習して評価を上げてきた。

 これからは初代の錦笑亭としての活動となる。本番前の会見では「武道館を初代が活躍するための起爆剤にしたい」と言いつつも、興行は「赤字」という。「僕ほど明日が見えない落語家いない。飛ばないようにがんばります」と言って笑い飛ばした。

 武道館のチケットの多くは友人や仕事関係者、スポンサーらに手売りでさばいた。周囲の多くの人に愛されてきた人ったらしの証だが「ナイツさんから“武道館を手売りでやるヤツはいないと”と言われました」と苦笑した。

 錦笑亭を広めるべく今後は弟子も取る意向だ。「きょう、弟子になりたいという人が見にくるんですよ。なんだか、こっちが審査されてるみたいですけど」と頭をかしげつつ、「コマン堂、アマン堂、オンデマン堂、いろいろできますから」と冗談交じりに話した。新たなスタートを切った満堂の活躍に期待したい。
(伊藤 尚平)

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